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名義貸しの罪は重い?無意識に重罪を犯すリスクに要注意

名義貸しの罪の重さ

あなたは無意識のうちに「名義貸し」をしてしまっていませんか?
名義貸しは相手への親切心であり、何が悪いのだろうと感じる方も多いでしょう。

しかし、自分の名義を他人に貸すことで、法律上の責任を負うリスクがあり、知らないうちに刑事罰を受けるといった事態も起こり得ます。

本記事では、名義貸しの罪の重さや、名義を貸した側・借りた側のそれぞれの責任違法にならないケースなどについて詳しく解説します。

名義貸しとは

名義貸しのイメージ

名義貸しとは、自分の名前や権利を他人に貸して使用させる行為です。

たとえば、友人からクレジットカードの利用限度額に達してしまったため、必ず返済するからクレジットカードを貸してほしいと言われ、貸してしまった場合は名義貸しに該当します。

一方で、勝手にクレジットカードを使用されたといったケースは、名義を貸したのではなく、名義を無断使用されたことになるため、こちらは名義貸しには該当しません

このように名義貸しは、自分の意志で他人に名義の使用を許容することを指します。

なぜ名義貸しが違法なのか

では、なぜ名義貸しは違法とされているのでしょうか?
名義貸しが違法とされる理由は、契約における名義の役割にあります。

契約における名義は、誰が取引をしているかを示し、責任の所在をはっきりさせるためにも欠かせません。しかし、他人の名義を借りて契約を行うと、実際に取引をしている相手と名義人が異なるため、トラブルが生じた際、契約相手に不測の損害を与えるリスクが生じます。

たとえば、契約違反が発生した場合、名義を借りた者と貸した者の責任が混在し、どちらに請求すべきかといった、法律上の問題が複雑化するケースがよく見受けられます。

報酬をもらって名義貸しするケースが多発

昨今、銀行口座の開設や携帯電話の契約などで、自分の名義を他人に貸し、見返りに報酬を受け取るという事案が頻繁に発生しています。

一見、報酬というメリットがあるようにも見えますが、名義貸しによって作成された銀行口座などが犯罪に使用されると、犯罪に加担していると警察に判断される危険があります。

こうしたトラブルに巻き込まれないためにも、名義貸しによって報酬がもらえるという甘い言葉に惑わされてはなりません。

名義貸しの具体的事例を、こちらの記事で詳しく紹介しています。

名義貸しのイメージ
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名義貸しによるリスク

名義貸しのリスクイメージ

名義貸しは、多くのリスクを伴います。
以下では、名義貸しによる具体的なリスクについて詳しく見ていきましょう。

詐欺罪に該当するリスク

名義貸しは、詐欺罪に該当するリスクがあります。
詐欺罪とは、他人を欺いて財産や利益を得る行為です。

たとえば、名義を借りた人が契約を結んだ際、他人の財産や金銭を欺いて不正に得るための行為と見なされてしまえば、詐欺罪に問われるおそれがあります。

詐欺罪が成立すると、10年以下の懲役という厳しい罰則が科されてしまいます。

また、名義を借りて詐欺行為をした側だけでなく、名義を貸した側も犯罪を幇助した(手助けした)とされ、刑事罰を科されるリスクがあります。

損害賠償責任を負うリスク

名義貸しによって生じるリスクは、刑事罰だけではありません。
名義を貸したことで、民事上の責任を負うこともあります。

たとえば、名義を貸して契約を結んだものの、名義を借りた人が契約違反した場合、名義を貸した側が責任を負うこともあり、損害賠償を求められるリスクがあります。

契約自体の無効に対しても損害が発生するおそれがあり、名義を貸したことによって多大な損害賠償責任を負ってしまう危険もあります。

名義貸しが違法にならないケース

名義貸しはすべてが違法になるわけではありません。
たとえば、夫婦で居住用の賃貸マンションなどを契約する際、どちらの名義で借りたとしても夫婦一緒に住むことが想定されるため、名義貸しには該当しません。

また、親が未成年の子どものために携帯電話を契約する場合も、名義貸しとは見なされません。
これは、親が子どもの使用を管理する立場にあることが前提となっているためです。

とはいえ、こうしたケースはあくまでも例外であり、たとえ夫婦間、家族間であっても名義貸しは違法となるケースがほとんどであると認識しておきましょう。

名義貸しによって生じる責任

名義貸しの責任イメージ

名義貸しは、貸した側借りた側双方に責任が生じます。
それぞれの立場から実際に生じる責任について詳しく解説します。

名義を貸した側の責任

名義を貸した側は、自分の名義がどのように使用されたかに関わらず法的責任が生じます。

名義を貸すという行為自体は無害に思えますが、結果的に貸した名義が犯罪に使用された場合、名義を貸した側も共犯とされる可能性があるのです。

たとえば、名義貸しによって作成された銀行口座が犯罪に利用されれば、金融機関からの信用が失われ、将来的に銀行口座を作成できなくなってしまうおそれがあります。

知らないうちに詐欺や脱税の片棒を担ぐとなれば、刑事罰が科される危険もあるのです。

名義を借りた側の責任

名義を借りた側にも大きな責任が発生します。
借りた名義を利用して不正行為違法行為を行った場合、刑法上の詐欺罪私文書偽造罪などに問われる可能性があります。

たとえば、他人の名義を使ってクレジットカードを発行し、不正に商品を購入した場合、詐欺罪として重い刑罰が科される可能性があるのです。

また、名義を借りた際に相手を意図的に騙す目的で行われた場合、責任はさらに重くなるでしょう。

名義貸しはバレなければいい?

名義貸しは発覚しなければ問題ないという考えもありますが、非常に危険です。

確かに、名義貸しが第三者に損害を与えなければ、見つかることは少ないかもしれません。
しかし、何かのきっかけで名義貸しが明るみに出れば、刑事上や民事上の責任を負わされたり、大きなトラブルに巻き込まれたりする危険があります。

実際の取引と名義人が異なっている状態が続く以上、常にリスクが伴います。

名義貸しは、いつかはバレてしまうものと考えるようにしましょう。

名義貸しによるリスクと避けるための対策

名義貸しは、意図的でなくとも、トラブル犯罪に巻き込まれるリスクがあります。
たとえ親しい友人や家族であっても、安易に名義を貸すことは避けるべきです。

名義貸しによってトラブルに巻き込まれないためにも、自分の名義を大切にし、安易に他人に貸すことのないようにしましょう。

万が一、名義貸しに関連する問題に直面した場合は、速やかに弁護士に相談し、個々の状況に合った適切なアドバイスを受けることを推奨します。

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