慰謝料 示談

慰謝料請求を無視したらどうなる?その後の流れと消滅時効も解説

2019年11月25日

腕時計を見つめる男性

慰謝料請求をされたときに無視したらどうなるのかと不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

離婚をしたとき、浮気や不倫が発覚したとき、交通事故を起こしたとき、犯罪をおかしてしまったときなど、いろいろな事情で相手から慰謝料請求をされることがあります。

そんなとき、誰でも「やっかいなことになった」と感じてしまうでしょう。

無視できるものなら無視したいと思ったり、ある程度昔の事実に対して慰謝料請求をされた場合には「時効はないのか」と考える方も多いと思います。

ただ、その一方で、慰謝料請求を無視したら大変なことになるのではないかと不安にさいなまれたり、時効があるとしたらいったい何年なのかという疑問を持ったりもするでしょう。

そこでこの記事では、慰謝料請求を無視したらどうなるのか、時効を主張するためにはどうすればいいのかなどの問題を解説していきます。

慰謝料請求をされた!無視したらどうなる?

大量の封筒まずは、慰謝料請求をされたときに無視をしたらどうなるのか、その後に予想される流れをおさえておきましょう。

罪ではないが得策ではない

実は、慰謝料請求を無視しても、そのこと自体が罪になることはありません。
無視したことを理由に逮捕されることなどあり得ません。

しかし、慰謝料請求を無視することは得策ではありません。
無視し続けると、やがて相手が裁判を起こしてくる可能性は十分にあります。

慰謝料請求を受けた段階で適切に対応すれば、話し合いで円満に解決できるケースも多くあります。

裁判になってしまうと、それに対応する手間や時間が大幅に増えますし、弁護士に依頼すれば費用もかかります。
精神的負担も大きなものになってしまうでしょう。

さらに、相手は慰謝料請求を無視されたことで怒りの感情が増大し、裁判では請求額を増額してくることもよくあります。

慰謝料請求の原因となった事実が悪質なものである場合は、無視すると反省の態度がないと評価され、相手の精神的苦痛を増大させたとして判決で慰謝料額が増額される場合もあります。

裁判になると手間も時間も費用もかかり、慰謝料額まで増額される可能性があるのですから、慰謝料請求を無視することは決して得策ではありません。

また、犯罪の被害者から慰謝料請求をされた場合には、誠意をもって対応すれば示談ですむ可能性もありますが、無視したことによって警察に被害届を出されて逮捕されてしまう危険もあります。

たとえ身に覚えのない場合であっても、裁判になったり警察に事情を聞かれたりすることを避けるためには、相手に対して適切に対応すべきといえます。

慰謝料請求の通知書は無視できない?

内容証明相手から内容証明郵便で慰謝料請求の通知書が送られてきたという方もいらっしゃることでしょう。

通知書を無視した場合も、その後の流れは上記のご説明と同じです。

ただし、通知書が送られてきた場合には、無視をすると裁判を起こされる可能性が高くなります。

相手が通知書を送ってくるということは、本気で慰謝料請求をする意思があることの証です。

しかも、こちらの氏名と住所も知られています。

既に弁護士に相談している可能性もあるでしょう。

氏名と住所が知られていない相手から口頭で「慰謝料を払え」といわれている段階を過ぎて、内容証明郵便の通知書で慰謝料請求をされた場合は、早めに適切な対応をとる必要性が高いといえます。

裁判で慰謝料請求をされた場合に無視すると大変なことになる

相手からの慰謝料請求を無視して裁判を起こされた場合、その裁判は絶対に無視してはいけません。

慰謝料請求の裁判は民事上の裁判になります。
民事裁判では、訴えられた側が無視すると、訴えた側の主張をそのまま認める判決が下ります。

これを「欠席判決」といいます。

欠席判決であっても正式な判決なので、確定すると相手が主張するとおりの金額で慰謝料の支払い義務が確定します。

その後は給料や預貯金口座、不動産などの財産が差し押さえられ、強制的に慰謝料を支払わされることにもなってしまいます。

裁判で慰謝料請求をされたら、初回の裁判期日と答弁書の提出期限が裁判所から通知されるので、期限までに必ず対応しましょう。

とはいえ、裁判を起こされた場合にせよ、内容証明郵便の通知書を受け取った場合にせよ、どのように対応すればいいのか分からない場合もあると思います。

そんなときには弁護士に相談するのがおすすめです。

無料で法律相談を行っている弁護士も多いので、まずは無料相談を利用してみるのもいいでしょう。

弁護士の無料相談については、こちらの記事で解説していますので参考にしてください。

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慰謝料請求には3年の消滅時効がある

3つの砂時計かなり昔の事実に対して慰謝料を請求された場合は、時効はないのかと気になる方も多いことでしょう。

離婚原因を作った場合や浮気や不倫をした場合、交通事故を起こした場合、犯罪をおかしてしまった場合でも、民事上は不法行為となり、相手に与えた精神的苦痛を慰謝料として賠償する義務が発生します。

民事上の慰謝料の支払い義務は、3年で消滅時効にかかります。

つまり、3年以上が経った後に慰謝料請求をされた場合は支払う必要はありませんが、無視しても問題が解決するわけではないので注意が必要です。

時効は「援用」しなければ効果が発生しない

消滅時効期間が経過したからといって、自動的に相手の慰謝料請求権が消滅するわけではありません。

慰謝料請求権を消滅させるためには、消滅時効を「援用」することが必要です。

消滅時効の援用とは、時効が完成したこととそれによって支払い義務の消滅という効果を受けるという意思表示のことです。

この意思表示をすることによって初めて、慰謝料請求権が確定的に消滅します。

時効を援用すれば慰謝料請求権は消滅しますが、相手からの慰謝料請求を止めるためには証拠に残る形で意思表示をすることが大切です。

内容証明郵便の通知書で慰謝料請求をされた場合には、消滅時効期間が経過しており、その消滅時効を援用することを同じく内容証明郵便で相手に送ります。

裁判で慰謝料請求をされた場合は、答弁書で消滅時効を援用します。

特に裁判の場合は、消滅時効期間が経過していても、裁判上で消滅時効を援用することなく無視すると、やはり相手の主張通りの内容で判決が下ってしまうので注意が必要です。

実は時効が完成していないこともある?「起算点」に要注意

浮気や不倫をしてしまったケースで多いのですが、慰謝料請求をされた時点で自分では3年以上が経過していると思っていても、実は消滅時効が完成していないこともあります。

消滅時効が進行し始めるのは不法行為があったときではなく、被害者が損害と加害者を知ったときです。

つまり、浮気や不倫で最後に不貞行為をしたときから3年以上が経過していても、相手がその事実と浮気相手や不倫相手を知るまでは消滅時効は進行しないのです。

そのため、ずいぶん昔の浮気や不倫に対して慰謝料請求をされた場合でも消滅時効が完成していない場合もあるので注意が必要です。

時効の起算点

進行中の時効が中断することもある

被害者が損害と加害者を知ってから3年以上が経過していても、進行していた消滅時効が中断しており、消滅時効が完成していない場合もあります。

3年以内に裁判を起こされると、その時点で消滅時効は中断します。

裁判が続いている間は消滅時効は中断したままとなり、判決が確定すると言い渡された慰謝料請求義務の消滅時効期間は10年となります。

裁判外でも相手から慰謝料請求をされると消滅時効は中断します。

ただし、裁判外での請求で消滅時効が中断するのは6ヶ月間だけです。

とはいえ、相手が内容証明郵便で通知してきた場合は6ヶ月の間に裁判を起こされる可能性が十分にあるので注意が必要です。

また、自分が慰謝料の支払い義務を認めた場合も消滅時効は中断します。

慰謝料請求をしてきた相手に対して「支払うけれど待ってほしい」「支払いたいけれどお金がない」などの発言を3年以内にしたことがある場合は要注意です。

このような発言は慰謝料の支払い義務を認めたことになるので、その時点からさらに3年が経過するまでは消滅時効は完成しません。

3年は長い!時効を待つのは得策ではない

消滅時効期間の経過が間近に迫っている場合なら、時効の完成を期待してしばらく無視することも考えられますが、そうでない場合は時効の完成を待つために慰謝料請求を無視するのは得策ではありません。

3年は長いです。その間に相手から裁判を起こされる可能性は十分にあります。

早めに適切な対応をしたほうがいいでしょう。

慰謝料請求をされても払わない方法はあるか

非常口自分が慰謝料請求の原因である不法行為を行ったのが事実であれば、慰謝料を払わない正当な方法は消滅時効を援用することだけです。

その他の場合は、慰謝料請求を無視しても裁判を起こされると支払いを免れることはできません。

無視することで問題をこじらせるよりは、早めに話し合いをして慰謝料を減額してもらう方が得策でしょう。

身に覚えのない慰謝料請求の場合は慰謝料を支払う必要はありませんが、裁判に発展する前に対応した方が手間や時間の負担が少なくなります。

消滅時効や、身に覚えがないという理由で慰謝料請求を拒否する場合も、話し合いによって慰謝料を減額してほしい場合も、自分ではどのように対処すればいいのか分からない場合もあるでしょう。

そんなときは、慰謝料請求に強い弁護士に相談してみましょう。

優秀な弁護士の探し方についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

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慰謝料を支払いたくない、相手に対応するのがおっくうだという理由で慰謝料請求を無視すると大変なことになる恐れもあります。

慰謝料請求をされたら、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

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