ネット通販の利用拡大や再配達削減の取り組みにより、玄関先などに荷物を届けてもらう「置き配」を利用する機会が増えています。
その一方で、配達完了の通知が届いているのに荷物が見当たらず、盗難ではないかと不安になる方も多いのではないでしょうか。
置き配の荷物がなくなった場合は、すぐに盗難と決めつけず、配達状況や置き場所を確認したうえで、購入先や配送業者へ連絡することが大切です。
この記事では、置き配が盗まれた可能性があるときに確認すべきことや、責任・補償について分かりやすく解説します。
置き配が盗まれたら最初に確認すること
置き配の荷物が見当たらない場合でも、必ずしも盗難に遭ったとは限りません。
誤配や指定場所とは異なる場所への配達なども考えられるため、状況を確認してから購入先や配送業者へ連絡しましょう。
配達完了通知や写真、置き場所を確認する

最初に、通販サイトや配送業者のウェブサイトなどで配送状況を確認しましょう。
「配達完了」となっている場合は、配達日時や指定した置き場所が正しいかを確認します。
メモ
配送業者によっては、置き配時に荷物を撮影し、配達完了通知などから写真を確認できます。
写真が残っていれば、実際にどこへ置かれたのかを把握する手掛かりになるでしょう。
あわせて、同居している家族などが先に荷物を受け取っていないか確認することも大切です。
なお、配達完了通知や写真などは、購入先や配送業者へ問い合わせる際に必要になる可能性があるため、スクリーンショットなどで記録を残しておいてください。
購入先や配送業者のカスタマーサポートへ連絡する

配達状況や置き場所を確認しても荷物が見つからない場合は、購入先や配送業者のカスタマーサポートへ連絡します。
問い合わせる際は、主に以下の点を伝えましょう。
- 注文番号や送り状番号
- 配達完了となった日時
- 指定した置き場所
- 配達完了写真など
配送状況を確認してもらうことで、誤配などが判明する場合もあります。
まずは購入先や配送業者へ状況を伝え、どのような対応を受けられるか確認することが大切です。
置き配が盗まれたときの対処法
置き配の荷物が見つからず、盗難の可能性がある場合は、購入先や配送業者に対応を確認しましょう。
盗難が疑われる場合は、警察への相談も検討する必要があります。
Amazonなど購入先に再送・返金対応を確認する

通販サイトで購入した商品が見つからない場合は、購入先のカスタマーサポートに再送や返金を受けられるか確認しましょう。
メモ
例えばAmazonでは、置き配を指定した商品が「お届け済み」と表示されているにもかかわらず届いていない場合、状況を確認したうえで商品の再送や返金に対応すると案内しています。
ただし、すべての通販サイトで同じ対応を受けられるとは限りません。
置き配後の紛失や盗難に関する取り扱いは、購入先の利用規約などによって異なるため、注文履歴や利用規約を確認したうえで問い合わせましょう。
ヤマト運輸・佐川急便など配送業者の補償条件を確認する

配送業者へ置き配を直接依頼した場合は、配送業者の補償条件も確認しましょう。
置き配後の盗難について配送業者が必ず補償するとは限らず、サービスや利用方法によって取り扱いは一律ではありません。
ヤマト運輸の場合
ヤマト運輸では、置き配の依頼方法によって適用される規約が異なります。
クロネコメンバーズの置き配では、盗難や紛失について個別に状況を確認したうえで対応するとしています。
また、同社のFAQでは、クロネコメンバーズの置き配・EAZYともに14日以内の申告が必要と案内しており、14日を超えた場合は補償対応の対象外としています。
置き配の紛失に気づいたら、可能な限り早めに問い合わせましょう。
佐川急便の場合
佐川急便では、指定した場所に荷物を置いた時点で配達完了となり、その後に発生した盗難や紛失については原則として責任を負わないとしています。
ただし、状況に応じて個別に対応してもらえる可能性もあるため、確認自体は行いましょう。
このように配送業者によって補償の条件は異なるため、利用したサービスを確認したうえで早めに問い合わせることが大切です。
盗難の可能性が高い場合は警察に相談する

配達完了写真などから正しい場所に配達されたことが確認でき、その後に荷物がなくなったと考えられる場合は、盗難の可能性があります。
盗難が疑われる場合は、最寄りの警察署や交番に相談しましょう。
犯罪に当たるか判断できず、緊急性がない場合は、警察相談専用電話「#9110」の利用も検討してください。
置き配が盗まれた場合の責任はどうなる?
置き配された荷物を第三者が持ち去った場合、盗んだ人には刑事上の責任が生じる可能性があります。
また刑事責任とは別に、盗んだ人に対して損害賠償請求できる場合もあります。
置き配を盗んだ人は窃盗罪に問われる可能性がある

玄関先などに置き配された荷物であっても、他人の荷物を無断で持ち去れば、窃盗罪に問われる可能性があります。
●刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
(引用:刑法|e-Gov法令検索)
置き配は、受取人がその場にいない状態で荷物を置いて配達する方法ですが、玄関先などに置かれているからといって、誰でも自由に持ち去ってよいものではありません。
第三者が自分のものにする目的で荷物を持ち去った場合には、窃盗罪が成立する可能性があります。
盗んだ人には損害賠償を請求できる可能性がある
置き配の荷物を盗んだ人には、刑事上の責任だけでなく、民事上の損害賠償責任が生じる可能性もあります。
民法第709条では、故意または過失によって他人の権利などを侵害し、損害を生じさせた人が負う損害賠償責任について定めています。
●民法第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
(引用:民法|e-Gov法令検索)
荷物を盗んだ人が特定された場合には、盗難によって生じた損害について賠償を求められる可能性があります。
どの範囲まで請求できるかは個別の事情によって異なりますが、盗まれた商品の価値などが損害として問題になります。
なお、誤配や指定した場所以外への配達など、配送方法に問題があった場合には、配送業者側の責任が問題になる可能性もあります。
責任追及のためにも証拠を残しておく

置き配の盗難について刑事・民事上の責任を追及するには、荷物が配達されたことや、その後になくなったことを確認できる資料が重要です。
例えば、次のようなものは削除せずに保存しておきましょう。
注意ポイント
- 注文履歴や購入金額が分かる画面
- 配送業者から届いた配達完了通知
- 配達完了時の写真
- 配送業者との問い合わせ履歴
他にも、防犯カメラの映像に荷物を持ち去る人物が映っていれば、犯人の特定などに役立つ可能性があります。
警察も、犯罪捜査において防犯カメラなどの画像を客観的な証拠として活用しています。
マンションなどで自分では映像を確認できない場合は、管理会社や管理組合に防犯カメラが設置されているか確認し、必要に応じて警察にも相談しましょう。
置き配が盗まれたら記録を残して早めに相談しよう
置き配の荷物が見当たらない場合は、配達完了通知や写真、置き場所などを確認し、購入先や配送業者へ早めに連絡することが大切です。
盗難が疑われるときは、警察への相談も検討しましょう。
また、荷物を盗んだ人には、窃盗罪に問われる可能性があるほか、民事上の損害賠償責任が生じる場合もあります。
責任を追及するためにも、配達完了写真や注文履歴、防犯カメラの映像などの証拠を残しておきましょう。
犯人が特定されたものの損害賠償に応じてもらえない場合や、誰にどのような責任を追及できるのか判断が難しい場合は、弁護士への相談がおすすめです。
状況に応じた法的な対応について弁護士から助言を受けることで、今後の対応を検討しやすくなります。
