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賃貸住宅でありがちなトラブルとオススメの相談先

賃貸契約のトラブル

アパート・マンションまたは一戸建ての賃貸物件では、思わぬトラブルに巻き込まれてしまったことはありませんか。

できればそのようなトラブルは避けたいところですが、もし起こってしまったなら、なるべくスムーズに解決したいものです。

ここでは、賃貸住宅にありがちなトラブルの例を解説したあとで、おすすめの相談先をご紹介します。どのようなトラブルが多いのかを知っていれば、注意するポイントがわかるし対処しやすくなります。

また、気軽に相談できる窓口を知っていれば、問題が複雑化しないうちに手を打つことができます。

どのようなトラブルが多いのか、次の3パターンにわけてお話します。

  • 賃貸借契約を交わすときのトラブル
  • 入居中に起こるトラブル
  • 退去時のトラブル

賃貸借契約を交わすときのトラブル

賃貸借契約を申し込むときや契約を交わすときは最も注意する必要があります。

契約書をよく読んで、わからないことは遠慮なく質問してみましょう。契約書には専門用語も多いので、わからなくても恥ずかしいことではありません。

では、ありがちなトラブルを以下で解説していきます。

申し込みがキャンセルできない

良い物件にめぐりあえたので、他の人に先を越されないように入居申し込みをしたいのですが、「申込金が必要」と言われました。 申込金を支払わなくてはならないでしょうか?

申込金は入居したいという意志を示すために預けるお金です。もし、仲介業者に申込金が必要と言われたのなら、支払ったほうがよいでしょう。

契約成立後は初期費用に充当されますので、想定外の出費にはなりません。

ただ、申込金を支払うときは

  • 金額が妥当か(通常は賃料1ヶ月分くらい)
  • キャンセルする場合は返却されるのか
  • キャンセルはいつまでに誰に対して伝えればよいのか

などを確認しておきましょう。また、必ず預かり証をもらっておいてください。

契約締結後はキャンセルではなく解約になり、仲介業者は申込金を返却する義務はなくなりますので、充分に注意しましょう。

初期費用が急に増えた

賃貸借契約書にサインして、初期費用を支払う段階になって必要な金額が増えていることに気づきました。
話が違うと思うのですが、こういうことはあるのでしょうか?

初期費用として敷金、礼金、前家賃、仲介手数料については事前に説明し、鍵交換費用(10,000~20,000円程度)や火災保険料(15,000~20,000程度)など少額の費用については契約時に説明されることがあるようです。

もし、追加費用があまりにも多額である場合は、契約を断念するのも一つの方法です。

大きな費用については当然事前に説明があるべきですが、それを怠るような仲介業者は避けた方が無難だからです。

入居中のトラブル

入居中のトラブルで多いのは、騒音や迷惑行為などの近隣トラブルと賃貸住宅の設備の故障・破損です。

近隣トラブルについては以下の記事などで詳しく紹介していますのでご確認下さい。

ここでは、設備の故障・破損について詳しく説明していきましょう。

賃貸住宅の設備が故障・破損したとき

台風のせいで雨漏りがするようになってしまいました。管理会社に連絡したのですがなかなか対処してくれません。 自分で修理を手配してもいいのでしょうか?その場合、費用は貸主・借主のどちらが負担するのでしょうか。

緊急を要するトラブルのときは、借主が修繕でき、修理費用は貸主に対して請求できます。このことは、2020年施行改正民法に新たに書き加えられました。

第六百七条の二 賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。
一 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。
二 急迫の事情があるとき。

ただし注意しなくてはならないのは、上記の607条の2に該当しない修理・修繕は貸主が行うということです。

たとえ借主の故意・過失によって破損したものでも、勝手に修繕することはできません。なぜなら、賃貸住宅は貸主のものであり、貸主が一貫して管理してゆくものだからです。

もし借主が責任を負うべき場合には、貸主は借主に修繕費用を請求できます。

退去時のトラブル

退去時には「敷金が返却されない」と「原状回復義務で費用が発生する」といった問題がおこりがちです。

退去時のトラブルに関しては下記の記事で詳しく説明していますので、そちらでご確認ください。

退去時の部屋と鍵
賃貸住宅の退去時に多いトラブルは「退去費用」問題!

退去時のトラブル、実は非常に多いのです。 ある賃貸会社の調査ではその数4割ともいわれ、さらに、費用を請求された人のうち約3割が敷金ではカバーできなかったとしています。 身に覚えのない壁の傷の修繕代を要 ...

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賃貸住宅トラブルの相談先

相談窓口紹介_常駐の管理人さんがいるときは管理人さんに、常駐していないときは管理会社または貸主である大家さんに相談してみましょう。

ささいな勘違いということもあるので、直接確認することは大切です。相手方の連絡先がわからないときは賃貸借契約書で確認できます。

管理会社や大家さんに相談しても問題が解決しないときは、次に説明する相談窓口を利用するのがよいでしょう。

ポイント

相談の際は管理会社・大家さんとのやり取りを説明しなくてはならないので、下記についての記録を取って保管しましょう。
トラブルを解決するためには証拠が重要な鍵を握ります。

  • トラブル発生時期
  • どのようなトラブルなのか~経過も含めて
  • いつ・誰に相談したのか~管理会社なら担当者の名前も

どこに相談する?オススメの相談窓口

賃貸住宅に関する相談窓口は、国や地方公共団体が運営するもの、建築・不動産系の団体が運営するものなど多数あります。

そのなかからオススメの窓口を紹介しましょう。

  • 消費者ホットライン188(いやや)
    局番無しの188に電話するだけです。お住まいの地域の消費生活センターなどを紹介してもらえます。消費生活センターは国民生活センターと連携して事業者の処分・指導等も行っているので、直接相手方を指導してもらえることもあります。素人なら相手にされないようなときでも、公的な機関からの指導であればすんなり解決するかもしれません。
  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構
    不動産取引(売買契約・賃貸借契約の締結等)に関する無料の電話相談を受け付けています。他にも、弁護士や専門家によるADR(裁判外紛争解決手続)・特定紛争処理事業も行っています。
  • 公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会
    賃貸住宅市場の健全な発展を目指す業界団体で、居住用の賃貸住宅のトラブル相談を受け付けています。
  • 一般財団法人 日本消費者協会
    消費生活に関する各種の相談を無料で受け付けています。相談員が情報を提供し、トラブル解決のために助言やあっせんを行います。

弁護士の無料相談「法テラス」を利用する

法テラスとは国が設立した法的トラブル解決の総合案内所です。経済的に余裕のない方のために弁護士や司法書士が面談・電話相談を受け付けています(民事法律扶助制度)。

この制度を利用するには収入・資産が一定額以下であるなどの条件が必要ですが、詳しくは法テラスのWebページをご覧ください。

もし、条件(収入・資産の制限)的に難しい方は弁護士事務所へもご相談ください。

初回無料相談を受け付けている事務所も多いので、利用してみてはいかがでしょう。

まとめ

不動産の賃貸借にありがちなトラブルの例とオススメの相談先をご紹介しました。

ポイントをまとめると以下のようになります。

  • 契約する前に、契約書をきちんと読む。わからないことをそのままにしない。
  • 入居中・退去時に問題が起こったときは、まず管理会社・大家さんに相談する。
  • 管理会社・大家さんに相談しても解決しない場合には、公営・民営の相談窓口を利用する。
  • 経済的に余裕がない場合は、法テラスで弁護士・司法書士に相談することも可能。

相談窓口で相談するときも契約内容を聞かれますので、賃貸借契約書はいつでも見られるところに保管しておきましょう。

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