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慰謝料請求をしたい!弁護士に依頼する手順や費用の相場を解説

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スーツの人が握手

配偶者に浮気や不倫をされた、交通事故の被害に遭った、暴力により怪我をさせられた…その他いろいろな事情によって、迷惑をかけられた相手に慰謝料請求をしたいと思うことがあるでしょう。

ただ、いざ慰謝料請求をしたいと思っても、どのようにすればいいのか分からない方も多いでしょう。

そんなときは弁護士に依頼するのがおすすめですが、その手順や費用の相場も気になるところです。

そこでここでは、慰謝料請求を弁護士に依頼する手順や費用の相場を解説していきます。

弁護士に慰謝料請求を依頼する手順

慰謝料請求をしたいと思ったら、いつでも弁護士に相談して、その弁護士の案内に従って依頼することはできます。

ただ、良い結果を得るためには依頼するタイミングも重要ですし、準備すべきこともいくつかあります。

そこで、慰謝料請求の流れに沿って、依頼したほうが良いタイミングや準備すべきことなどを解説していきます。

慰謝料請求の流れ

慰謝料請求の手順に決まりはなく、自由に請求して構わないのですが、一般的には以下のような流れになります。

① 相手の身元を調査し、慰謝料請求の証拠を集める

② 内容証明郵便で慰謝料請求の書面を送付する

③ 慰謝料の金額や支払い方法について相手と話し合う

④ 話し合いがまとまらなければ裁判を起こす

以下、この流れに沿って解説していきます。

① 相手の身元を調査し、慰謝料請求の証拠を集める

慰謝料請求をするためには、まずは相手の氏名や住所、連絡先などのも身元を調査することが必要です。

可能であれば、相手の勤務先や収入、家族構成なども把握できればのちの話し合いで有利になることもあります。

実際に慰謝料請求をする前に証拠を集めておくことも大切です。証拠がなければ相手に事実を否定された場合に反論することができません。

また、いったん慰謝料請求をした後は相手が証拠の隠滅を図ることが多いので、裁判を起こすための証拠を集めることも難しくなってしまいます。

とはいえ、相手の身元を調査する方法が分からなかったり、どんな証拠が必要なのか、証拠を集めるにはどうすればいいのか分からない場合も多いでしょう。

したがって、慰謝料請求をしたいと思った最初の段階で弁護士に依頼するのがベストです。

身元の調査については、住民票の取得など弁護士ができることはやってもらえます。

適切に調査する方法を教えてもらえたり、場合によっては探偵などを紹介してもらえることもあります。

証拠集めについても、弁護士ができることはやってもらえます。

自分で集める必要がある証拠については、どんな証拠が必要なのか、その集め方も教えてもらえます。

この段階で弁護士に依頼するためには、どのような事実によって自分がどのように困っているのか、そして相手に対してどのようにしてほしいのかという意向を明確にして、弁護士に要領よく伝えることができるように準備しておきましょう。

とにかく慰謝料をたくさん支払ってほしいのか、相手に責任をとってもらうことが目的なのかによって弁護士の方針も変わってくるので、意向を明確に決めておくことは大切です。

② 内容証明郵便で慰謝料請求の書面を送付する

実際に慰謝料請求をするときは、まず最初に内容証明郵便を相手に送付するのが一般的です。

内容証明郵便を送付するために資格は不要で、自分で慰謝料請求書を作成して送付することも十分に可能です。

ただし、内容証明郵便をのちの裁判で証拠として利用するためには書いておかなければならない事項がいくつかあり、形式の面でも郵便局の決まりがいろいろとあります。

また、個人名義よりは弁護士名義の内容証明郵便の方が受け取った相手が真剣に対応する可能性が高まります。

自分で内容証明郵便を作成するのが不安な方や、弁護士名義でインパクトのある内容証明郵便を送付したい方は、この段階で弁護士に依頼するのが良いでしょう。

③ 慰謝料の金額や支払い方法について相手と話し合う

内容証明郵便を送付したら、相手からの連絡を待つか、場合によってはこちらから相手に連絡をとって話し合いを始めることになります。

話し合いの目的は慰謝料の金額や支払い方法を決めることがメインになりますが、相手が慰謝料請求の原因である事実を否定して支払いを拒否することも少なくありません。

相手に事実を否定された場合は、的確に証拠を提示するなどして反論をする必要があります。

慰謝料の支払い義務を相手が認めた場合でも、さまざまな事情によって金額や支払い方法の交渉が難航することがよくあります。

その場合は交渉術も必要になってきます。

話し合いが思うように進まない場合は、早めに弁護士に依頼したほうが良いでしょう。

この段階で弁護士に依頼する場合は、希望する慰謝料の金額を明確に決めておきましょう。

実際には慰謝料にも相場があり、事情によっては相手に請求できる慰謝料が限られるケースも多いのは事実です。

しかし、希望の金額を明確に弁護士に伝えることによって、少しでもその金額に近い慰謝料を勝ち取るように交渉してもらうことができます。

④ 慰謝料請求の裁判を起こす

相手との話し合いがまとまらない場合は、慰謝料請求の裁判を起こすことになります。

裁判の手続は一般の方にとっては複雑です。

勝訴するためには法的に意味のない主張は省き、意味のある主張と事実の指摘をして、かつ、その事実を証拠で証明する必要があります。

適切な訴訟活動ができずに敗訴すると、慰謝料を支払ってもらえないことが確定してしまいます。

そのため、慰謝料請求の裁判を起こすことを考えるなら、弁護士に依頼する必要性が高いです。

以上のどの段階からでも弁護士に依頼することはできますが、最初に方針を間違うと相手の話し合いがこじれてしまい、問題の解決が難しくなることもあります。

そのため、できるだけ早いうちに弁護士に相談だけでもしておくことが望ましいといえます。

最近は無料で相談を受け付けている弁護士も増えています。

弁護士の無料相談についてはこちらの記事で解説しているので、ご参照ください。

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弁護士に依頼して慰謝料請求する場合にかかる期間の目安

慰謝料請求にかかる期間の目安としては、相手との話し合いに1ヶ月程度、裁判に半年~1年程度の期間がかかります。

これに相手の身元調査や証拠集め、裁判を起こすための準備にもある程度の期間が必要です。

弁護士に依頼せずに自分で行う場合は、それぞれの段階でやり方が分からなかったり、相手の対応によっては迷ったり悩んだりすることも多いので期間は長くなりがちです。

弁護士に依頼すれば、相手との話し合いでは問題解決に必要なポイントに絞って交渉するため、短い期間での解決が期待できます。

早ければ内容証明郵便を発送してから1週間以内に解決することもあります。

裁判の場合は、問題となる論点が多かったり、相手が事実を否認して立証に苦労するような場合は弁護士に依頼しても1年以上かかるケースもあります。

それでも、弁護士なら法的に重要な点に絞って主張・立証を行うため、自分で裁判するよりも終了までの期間は短くなります。

また、弁護士であれば裁判の途中でもある程度は結論を見通すことができるので、早い段階で和解によって解決することもできます。

その場合、裁判を起こしてから2~3ヶ月で終了することも少なくありません。

慰謝料請求を依頼するときの弁護士費用の相場

弁護士に依頼するときにかかる費用は一律に決まっているわけではなく、個々の弁護士が独自に定めている報酬基準によって算定されます。

また、慰謝料請求の全ての手続を依頼するのか、そのうちの一部の手続だけを依頼するのかによっても費用は大きく違ってきます。

そこで、弁護士に依頼する内容ごとに費用の相場を解説していきます。

内容証明郵便の作成と送付だけを依頼する場合

最初に相手に送る内容証明郵便の作成と送付だけを弁護士に依頼することもできます。

この場合の弁護士費用の報酬の相場は3~5万円です。その他に実費として数千円かかるのが一般的です。

弁護士の名前が入った内容証明郵便を受け取ると、相手が真剣に対応してくることも多いので、それだけで問題が解決することもあります。

このケースが最も低い弁護士費用ですみます。

できる限り弁護士費用を抑えたい場合は、まずは内容証明郵便の作成と送付だけを依頼してみるのも良いでしょう。

示談交渉を依頼する場合

示談交渉とは、慰謝料を支払うのか支払わないのか、支払う場合は金額と支払い方法を相手と話し合うことです。

弁護士に示談交渉を依頼する場合は、着手金と報酬金、実費や日当などがかかるのが通常です。

相場としては着手金で15~30万円程度、報酬金は獲得した慰謝料額の10~20%です。

実費は相手や依頼者との連絡にかかる通信費や交通費、コピー代などで数千円以内の場合が多いです。

日当は弁護士が遠方の相手のところまで出向いて話し合いを行う場合に必要になる場合が多いです。

相場としては半日で5,000円~1万円、1日で1万円~2万円程度です。日当を請求しない弁護士も少なくありません。

以上を合計すると、弁護士に示談交渉を依頼した結果200万円の慰謝料を獲得した場合、単純計算すれば35~70万円と実費及び日当ということになりますが、実際には総額で50万円程度が相場です。

なお、着手金は思うような結果が得られなかったり、途中で弁護士への依頼をキャンセルした場合でも原則として返還されないので注意が必要です。

裁判だけを弁護士に依頼しようと考える方も少なくありませんが、示談交渉から依頼した方が解決するまでの時間も早く、慰謝料額も増額してもらえる可能性が高いので、できる限り示談交渉から依頼するのがおすすめです。

裁判を依頼する場合

弁護士に裁判を依頼する場合の費用の相場は、示談交渉を依頼する場合とおおむね同じですが、着手金については5~10万円ほど増額する弁護士もいます。

示談交渉に引き続いて裁判を依頼する場合は、追加着手金を請求する弁護士もいれば、請求しない弁護士もいます。

追加着手金を請求される場合の相場は5~15万円程度です。

遠方の裁判所へ出頭する必要がある場合は原則として日当がかかります。日当の相場は示談交渉のところで述べたのと同じ程度です。

実費としては裁判所に納める費用がかかり、コピー代なども多くなるので数万円必要になるケースが多いです。

裁判をした結果200万円の慰謝料を獲得した場合の弁護士費用は総額で60~70万円が相場です。

弁護士費用の相場については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

内訳についても解説していますので、参照してみてください。

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慰謝料請求できる場合と相場を知っておこう

弁護士に相談すれば、どんな場合に慰謝料請求をできるのかや、請求できる場合の慰謝料の相場などは教えてもらえます。

しかし、その内容が事前に自分が考えていた内容と開きがある場合はがっかりしたり、弁護士の言うことを素直に聞けなくなってしまうことも考えられます。

そこで、慰謝料請求できる場合と相場をここで解説します。

不法行為で損害を受けた場合は慰謝料請求できる

慰謝料請求できるのは、他人の不法行為によって損害を受けたときです。

不法行為とは、故意または過失によって法律に違反することを行うことをいいます。

配偶者の浮気や不倫は法律で守られた夫婦生活の平穏を侵害する点で法律に違反する行為なので、相手に対して精神的損害の賠償として慰謝料を請求することができます。

交通事故も過失によって他人の生命・身体や財産を傷つける不法行為にあたります。

犯罪行為は言うまでもなく不法行為です。これらの場合も慰謝料請求できます。

ただし、相手の行為によって損害を受けた場合でも、事情によっては慰謝料請求できない場合もあります。

それは浮気や不倫の場合に多いのですが、以下のような場合です。

肉体関係がなかった場合

配偶者が他の異性と親しくしていて、自分の考えとしてはとしては浮気や不倫にあたると思っても、肉体関係がなかった場合は慰謝料請求をすることはできません。

真実は肉体関係があったとしても、その事実を相手に否定された場合は証拠で証明することができなければ、やはり慰謝料請求は認められません。

最近は必ずしも肉体関係があった事実を証明できなくても、肉体関係の存在を推測させるような事情があり、そのために夫婦生活の平穏が脅かされた場合は慰謝料請求を認める判決も出ています。

しかし、基本的には肉体関係を証明することができなければ慰謝料請求は認められないと考えておくべきです。

既婚者であることを相手が知らなかった場合

肉体関係を持ったとしても、既婚者であることを相手が知らず、かつ知らなかったことが無理もないといえるような場合は故意がないため不法行為が成立せず、慰謝料請求をすることはできません。

しかし、配偶者が左手の薬指に指輪をしていたり、夜間や休日にはあまり会わないなどの生活パターンによって既婚者であることを推測できるような場合は、相手が知らなかったとしても知らなかったことに過失が認められます。

この場合は、減額される可能性はありますが慰謝料請求はできます。

夫婦関係が既に破綻していると相手が聞かされていた場合

浮気や不倫に至る際、配偶者の方から相手に対して「妻(夫)との関係はもう終わっている」「間もなく離婚する」などと聞かされて、そう信じることに無理もないといえるような場合は、やはり故意がないため不法行為が成立せず、慰謝料請求はできません。

ただ、この場合も相手がそう信じたことに過失が認められる場合は、減額される可能性はありますが慰謝料請求はできます。

消滅時効期間が経過している場合

不法行為による慰謝料請求権は、3年で消滅時効にかかります。

3年が経過している場合は慰謝料請求をしても相手が時効を援用すれば請求は認められません。

ただ、3年の消滅時効期間の進行が始まるのは不法行為の事実があったときではなく、こちらがその事実と相手の存在を知ったときです。

不法行為の事実から3年以上が経過していても、自分がその事実と相手の存在を知ったときから3年以内であれば慰謝料請求はできます。

慰謝料請求権の消滅時効については、こちらの記事で詳しく説明しているので参照してください。

慰謝料請求には3年の消滅時効がある

慰謝料の相場をご紹介

浮気や不倫の慰謝料の相場は、おおむね200万円前後です。

ただし、交際していた期間の長短や肉体関係を持った回数、その他さまざまな事情に応じて慰謝料の金額は大きく異なります。

多くのケースは100万円~500万円程度の幅の中で慰謝料額が決まります。
その中でも200万円前後に決まるケースが多い傾向にあります。

交通事故による慰謝料は専門的な計算式によって事案ごとに計算されます。

犯罪行為による慰謝料は被害者の感情によって慰謝料額が大きく異なるため、相場を判断するのは難しくなっています。

これらの場合は弁護士に相談したほうが良いでしょう。

慰謝料の見通しを立てるには弁護士に相談するのがおすすめ

どのような場合に慰謝料請求ができるのかという問題と、慰謝料の相場について解説しました。

しかし、結局は事案ごとの事情によって結論が異なるのが実際のところです。

自分のケースで慰謝料請求ができるのか、請求できるなら相場はどれくらいかを正しく知るためには弁護士に相談することがおすすめです。

ただし、このような見通しを立てるためには経験豊富な弁護士に相談しなければ正しい回答が得られないこともあります。

優秀な弁護士に依頼すれば、いっけん慰謝料請求できないようなケースでもある程度の慰謝料を回収できたり、相場よりも高額の慰謝料を獲得できる場合もあります。

こちらの記事では優秀な弁護士の探したかを解説しているので、ご参照ください。

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弁護士に依頼するのはどの段階でもできますが、最初に方針を間違うと相手との話し合いで不利になったり、問題がこじれたりする恐れがあります。

したがって、相談だけでも早めにしておくことが大切です。

納得できる慰謝料を獲得するために、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

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