顧問弁護士の役割が気になっている人は、多いのではないでしょうか。
特に最近は、会社・個人事業主を問わず、顧問弁護士を探しているというご相談をいただく機会が増えてきました。
ビジネスが多様化し、関連する法規制もどんどん複雑化しているため、事前に法的トラブルを予防したいというニーズが高まっているのでしょう。
本記事では、
- 顧問弁護士の概要
- 「顧問弁護士」と「一般の弁護士」の違い
- 顧問弁護士の果たす役割
について解説します。
顧問弁護士に興味がある方は、是非ご一読ください。
顧問弁護士とは?
顧問弁護士とは、企業や個人と継続的な契約を結び、法律問題の予防と解決をサポートする弁護士のことです。
ビジネスには、さまざまな法的リスクが潜んでいます。
例えば、契約書の不備によるトラブル、労務管理、知的財産権の侵害など、法律に関する問題は多岐にわたります。
そこで、日常的に発生する法的問題に対応するために、多くの会社や個人が顧問弁護士と契約しています。
顧問弁護士は長期的な契約を通じて、幅広い法律問題に対応することで、ビジネスを運営するためのサポートをしているのです。
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「顧問弁護士」と一般の「弁護士」の3つの違い
ここでは、
- 契約期間
- 料金体系
- 相談の手間
の3つの観点から、「顧問弁護士」と一般の「弁護士」の違いを説明します。
契約期間が長い
「顧問弁護士」と、一般の弁護士の最大の違いは「契約期間」です。
顧問弁護士は、クライアントと長期的な契約を結び、日常的な法律サービスを提供しています。
一方、一般の弁護士は、個別の案件ごとに依頼を受けるため、案件が終了すれば契約も終了します。
長期的な契約を結ぶことで、企業の内部事情や業務内容を深く理解して、的確なアドバイスを提供できるのが顧問弁護士の特徴です。
料金が月額や年額で設定されている
「顧問弁護士」の料金体系は、一般の弁護士とは異なります。
一般の弁護士は、案件ごとに料金を請求するのに対し、顧問弁護士は「月額料金」や「年間契約料」で料金を設定していることが通常です。
簡単な内容であれば、一定の料金で何度でも法律相談を行える場合も多いため、ビジネスの法的リスクを大きく減少させることができます。
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気軽に相談できる
顧問弁護士と一般の弁護士では、相談の手間にも違いがあります。
一般の弁護士に相談する場合、その都度契約を結び、ゼロから状況を説明しなければなりません。事前の予約が必要なことも多く、想像以上に手間と時間がかかります。
一方、顧問弁護士であれば、日常的に状況を把握しているため、迅速かつ的確なアドバイスを提供できます。電話やチャットなどで気軽に相談できる場合も多く、トラブルが発生した際も、スムーズに対応することができます。
業務内容は?顧問弁護士の果たす3つの役割
顧問弁護士は、ビジネス上の法律問題について、幅広く対応する役割を担っています。
事業に対する法的なアドバイスを行う
顧問弁護士の重要な役割の1つが、事業に対する法的なアドバイスの提供です。
企業が事業を行う上では、さまざまな法的リスクが存在します。
例えば、新商品の開発や販売を行う場合、関連する法規制を事前に確認することは必要不可欠です。
法的リスクの確認が不足していたことで、後々大きなトラブルに発展するケースも決して珍しくありません。
想定される法律リスクを未然に察知し、効果的な対処法を考えることが、顧問弁護士の重要な役割だといえるでしょう。
契約書等に対するリーガルチェックを行う
契約書等のリーガルチェックを行うことも、顧問弁護士の果たす重要な役割です。
ビジネスでは、日常的に多くの契約を締結します。例えば、取引先との売買契約、業務委託契約、賃貸借契約など、様々な契約が交わされます。
契約書の内容が不十分だったり、法律に準拠していなかったりすると、後々大きな問題に発展してしまいます。
顧問弁護士は、
- 契約書の条項が法律に則っているか
- 一方的に不利な条項が隠されていないか
などを、法的観点からチェックすることで、クライアントの利益を守っているのです。
法的トラブルが発生した際に対応する
ビジネスを行っていると、様々な法的トラブルに直面することがあります。
例えば、
- 取引先とのトラブル
- 従業員の労働問題
- 回収困難な売掛金
など、法的な問題は多岐にわたります。対応を誤ると、企業の信用や財務状況にも大きな影響を与えてしまうでしょう。
こうしたトラブルに対応して、クライアントの利益を守ることも、顧問弁護士の果たす重要な役割です。
交渉や調停、訴訟など、状況に応じた適切な解決策を見つけることは、専門家の知識や経験がなければ困難です。
仮に裁判に発展した場合も、顧問弁護士がいれば、代理人として法廷に立ち、適切な主張・立証を展開することができるでしょう。
法的トラブルは、専門的な知識と経験がなければ対応が難しいものです。
予期せぬ法律トラブルについても、顧問弁護士に相談することで、適切に対処することができます。
顧問弁護士はあなたのビジネスパートナー
最後に、今回の記事の要点を整理します。
ポイント
- 顧問弁護士は、ビジネスパートナーともいうべき存在
- 契約期間、料金体系などが、一般の弁護士と大きく異なる
- 顧問弁護士には、日常的に法律問題を相談できる
- 内情について理解した上で、的確な回答をもらえる
- 法的トラブルが発生した際も、代理人として利益を守ってくれる
ビジネスを行っていく上で、法律トラブルに直面することは決して珍しくありません。
大切なのは、自分が行うビジネスに潜む法律リスクについて認識し、迅速に対処するための方策を準備しておくことです。
法律的な知識に自信が無い方は、ぜひ信頼できる顧問弁護士を探すことをおすすめします。
顧問弁護士に相談し、事前に法律的な理論武装をしておくことで、ビジネスを更に成長させることができるでしょう。