弁護士選び 逮捕

事件に巻き込まれた時相談すべき弁護士は私選・国選どっち?

投稿日:2018年11月16日 更新日:

大切な家族や友人が事件に巻き込まれて逮捕されてしまった…。誰もがそんな経験はしたくないものですが、どんな人でも万が一ということはあります。

そんなとき、重要なのは早急に弁護士に相談して然るべき対応をしてもらうことです。

逮捕されて長期間の取調べを受けている被疑者は精神的に孤独な状態に置かれますが、弁護士ならば彼らの相談に乗り、取調べでどう振舞えばよいのか具体的な助言をしてくれるため、被疑者やその家族にとって非常に心強い存在といえます。

逮捕後にできるだけ不利にならないためにも、優秀な弁護士に相談することが重要なのは言うまでもありません。

ただ、一口に「弁護士」と言っても私選弁護人国選弁護人という違いがあり、その性質が違っていることを知らない人も少なくありません。

また、弁護士を雇う経済的余裕がない場合には当番弁護士という制度もあるため、弁護士を雇う経済的余裕がない人でも、法的なアドバイスを受けることができます。

これを知っているのといないのとでは、いざという時の対応にも大きな差が出てきてしまうでしょう。

そこで本記事では、逮捕された際に弁護士に相談するメリットについて詳しく解説するとともに、当番弁護士制度や私選弁護人と国選弁護人の違い、そして特に川越市でどういう弁護士に依頼するべきかを説明します。

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逮捕後のプロセスと当番弁護士、私選・国選弁護士の違い

川越市で逮捕されてしまった場合、そのほとんどは川越警察署に連行されて取調べを受けることになります。

その期間は刑事訴訟法によって48時間と決められており、その後は検察に送致されて、さらに最長24時間の取調べの後、勾留されるかどうかが決まることになります。

その期間中はたとえ家族であっても被疑者と面会ができないため、家族としては事件の概要や今後の展望などがわからず、歯がゆい思いをするケースが多いです。

しかし弁護士ならば、家族が面会できない間も被疑者本人に会うことができ、取調べの対策や今後について的確なアドバイスをすることができます。

いわば弁護士は、被疑者に会いに行けない家族に代わって話を聞いたり、精神的なケアを行うことのできる唯一の存在といえるのです。

被疑者は弁護士を選任できる権利がある

刑事訴訟法にも、被疑者の権利として弁護人(弁護士)を選任できる旨が記されています。

『刑事訴訟法30条:被告人又は被疑者は、何時でも弁護人を選任することができる。』

※引用元:電子政府の総合窓口e-Gov(イーガブ)刑事訴訟法

上記の『被告人』というのは、逮捕された者(被疑者)が検察によって起訴され、刑事裁判を受ける立場になった時の呼ばれ方です。

逮捕された被疑者は、被告人となって刑事裁判で有罪判決が出るまでは無罪として扱われるのが原則(推定無罪)です。

しかし実際のところ、警察や検察による取調べは、あたかも被疑者(被告人)が有罪であるかのごとく扱われるケースが多く、場合によっては暴言を吐かれたり、人格を否定されるような発言をされることもあるのが実態です。

弁護士に相談して不利な立場をできるだけ回避する

上述のように、警察や検察の取調べの機関には期限があるため、捜査員は時間内にできる限り被疑者から自白を引き出そうとしてきます。

場合によっては、確たる証拠がなかったとしても、自白を引き出すことで刑事事件のプロセスを進めようとしてくるわけです。

そういった不当な取調べをできる限り防止し、被疑者が正当な権利の下で法の定める適正な手続きを歩めるように促すのも弁護士の役割です。

刑事訴訟法30条にもあるように、被疑者および被告人は弁護士の選任を『何時でも』行うことができるため、逮捕されてしまったらすぐに弁護士を呼び、被疑者をできるだけ不利な立場に置かないようにする必要があります。

当番弁護士制度とは?

このように、たとえ逮捕されてしまっても、被疑者には弁護士を選任して弁護活動を行ってもらえる権利があります。

しかし、弁護士に弁護活動をしてもらうのは相応のお金が掛かってくるため、経済的な理由から弁護士に依頼できないと考える人も少なくありません。

そういった人のためにあるのが、当番弁護士制度による当番弁護士の存在です。

当番弁護士制度とは、逮捕された被疑者が一度だけ無料で弁護士に面会できる制度をいい、派遣された弁護士はその時点での被疑者の疑問や質問に回答し、できるだけ不利にならないようにアドバイスをしてくれます。

派遣された当番弁護士は、その時点で保障されている権利を被疑者や被告人本人に代わって主張してくれます。逮捕されてしまった本人だけではなく、その家族も派遣を依頼することができますから、ぜひ覚えておきましょう。

当番弁護士は逮捕された場所の弁護士会に電話すれば手配してくれますから、いざという時に弁護士に依頼する経済的余裕がないという場合は、早めに当番弁護士に依頼することをおすすめします。

連絡先の詳細は以下の日本弁護士連合会のサイトに記載されています。

日弁連刑事弁護センター 当番弁護士連絡先一覧

国選弁護士と私選弁護士とは?

弁護士を依頼する経済的な余裕がない場合には、こういった当番弁護士制度を活用することが推奨されますが、当番弁護士による無料相談は1回だけとなっています。

つまり、その後の刑事事件のプロセスの弁護をそのまま任せられるわけではありませんから、継続して弁護活動を依頼するには国選弁護人私選の弁護人に依頼する必要があります。

国選弁護人とは、国から被疑者の弁護人として弁護活動をするように依頼を受けた弁護士のことをいいますが、当番弁護士としてやって来た弁護士に国選弁護人になって欲しいと依頼することもできます。

ただし、そのためには起訴される前に国選弁護人を依頼するには、いくつかの要件があり、それらをクリアしている必要があります。

詳しくは後述しますが、起訴された後ならば被告人の資力に関係なく国選弁護人がつけられる場合があります。

一方、被疑者やその家族が任意に依頼する弁護士を私選弁護士といい、弁護士費用を払うことでその後の刑事事件の全てのプロセスで弁護活動をしてもらえます。

当番弁護士としてやって来た弁護士に私選弁護人として契約してもらうこともできますし、日ごろ懇意にしている弁護士に警察署まで来てもらって弁護活動をしてもらうこともできます。

当然、私選弁護人は有料で、弁護にかかる費用についても当該弁護士との契約となります。そのため、適正な価格で契約できるとは限らないため、ある程度の相場は知っておいた方がよいでしょう。

国選弁護人と私選弁護人、それぞれの特徴と依頼するメリット

それでは、国選弁護人私選弁護人の違いや、それぞれの特徴は何でしょうか?

どちらも弁護士であることに変わりはありませんが、被疑者(被告人)やその家族が弁護人として依頼するのが私選弁護人であるのに対し、国選弁護人は裁判所が選んだ弁護士です。

国選弁護人はあくまでも被告人が貧困などの理由によって私選弁護人に依頼できない場合に、裁判所が選んだ弁護士に被告人を弁護させるものです。

これは弁護士に依頼できない被告人が不利な立場に置かれないようにするためでもありますが、弁護人不在の状態で刑事裁判が進まない事態を避けるためという意味もあります。

そのため、特に重大な事件の場合、被告人が私選弁護人に依頼しないときには国選弁護人がつけられることになります。弁護人がいなければ適正な刑事裁判を行うことができないためです。

国選弁護人に依頼するための要件

ただし、どんな事件であっても国選弁護人がつけられるということではなく、被疑者(被告人)が国選弁護人に依頼するには、以下のような要件があります。

『刑事訴訟法289条1項:死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる事件を審理する場合には、弁護人がなければ開廷することはできない。』

※引用元:電子政府の総合窓口e-Gov(イーガブ)刑事訴訟法

このように、刑罰として死刑や無期懲役、3年以上の懲役や禁錮にあたる事件が裁判される場合、被告人に弁護人がついていなければ、そもそも刑事裁判を開廷することができません。

つまり、こういった判決が出される可能性のある犯罪容疑で勾留されている被告人がいる場合、その被告人が私選弁護人をつけないならば、裁判所は国選弁護人をつけなければいけないことになっているのです。

『刑事訴訟法289条2項:弁護人がなければ開廷することができない場合において、弁護人が出頭しないとき若しくは在廷しなくなつたとき、又は弁護人がないときは、裁判長は、職権で弁護人を付さなければならない。』

※引用元:同上

被疑者(被告人)の資力も要件になっている

また、国選弁護人をつけるにあたっては、被疑者(被告人)の資力(つまり経済力)も要件となっています。

『刑事訴訟法36条:被告人が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは、裁判所は、その請求により、被告人のため弁護人を附しなければならない。但し、被告人以外の者が選任した弁護人がある場合は、この限りでない。』

※引用元:電子政府の総合窓口e-Gov(イーガブ)刑事訴訟法

この36条の『貧困』に該当するかどうかを判断するための基準額は、今のところ政令で「50万円」と定められています。

つまり資力が50万円以下ならば、裁判所に請求することで国選弁護人を付してもらうことができるわけですが、必ずしも資力が基準額以下でなければならないというわけではありません。

実際は、請求を受けた裁判所が諸々の事情を吟味して国選弁護人をつけるかどうかを決定し、被告人は請求のために必ず資力申告書を提出しなければならないことになっています。

また、被告人が弁護活動を依頼できる弁護士を知らない場合は弁護士会に依頼して紹介してもらう流れになりますが、もし紹介された弁護士に弁護を断られた場合も、裁判所の判断で国選弁護人がつけられることになります。

国選弁護人の対象が拡大される?

なお、国選弁護人の対象事件に関しては、刑事訴訟法の改正によって国選弁護人が付される条件が変わる見通しとなっていますので、ここで押さえておきましょう。

これまでは『死刑又は無期若しくは長期三年を超える懲役若しくは禁錮にあたる』事件で勾留されている被疑者に国選弁護人がつけられるのみでした。

しかし平成30年から、勾留中の全ての被疑者について国選弁護人を付すことができる予定となっています。

資力要件は残っているものの、これによって弁護人による被疑者(被告人)の援助がさらに充実化されることは間違いないでしょう。

同法改正について詳しく知りたい方は、以下の法務省による『刑事訴訟法等の一部を改正する法律案』を確認してください。
http://www.moj.go.jp/keiji1/keiji14_00103.html

私選弁護人の特徴と依頼するメリット

裁判所が選ぶ国選弁護人に対して、被疑者(被告人)本人やその家族が私的に契約して弁護活動を依頼する弁護士が私選弁護人と呼ばれます。

つまり弁護士費用を払うことで、刑事事件の全プロセスにおいて弁護活動を依頼するケースであり、多くの人がイメージする弁護士とは私選弁護人のことを指すわけです。

選任に要件が必要な国選弁護人とは違い、私選弁護人は比較的軽い犯罪においても弁護活動を依頼することができます。

国選弁護人の場合は、たとえその弁護の仕方が被疑者(被告人)にとって満足できるものでなかったとしても、途中で変更を求めることができません。

ですが、私選弁護人ならば必要に応じて別の弁護士と契約することもできますし、事件の性質によって、それを専門とする弁護士を被疑者の側が自由に選ぶことができます。

特に当番弁護士などは、刑事弁護を得意とする弁護士が登録しているとは限らないため、場合によっては弁護を受任してもらえない可能性もゼロではありません。

一方、はじめから刑事事件に特化した私選弁護人に依頼しておけば、豊富な経験と知識から被疑者(被告人)にとってベストな対応を提案してくれやすくなります。

川越で逮捕されたら、国選・私選どちらの弁護人を選べばよいのか?

 

それでは結局のところ、国選弁護人私選弁護人、どちらの弁護士を選択すべきなのでしょうか?

結論をいえば、相応の資力があるならば、その事件を得意としている私選弁護人に依頼するのがベストといえます。

国選弁護人の場合、こちらから弁護士を選ぶことができず、途中で弁護士の変更をすることができません。

それに、起訴される前の段階(被疑者の状態)では、現状『死刑または無期もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁固に当たる事件』でしか国選弁護人を選任してもらえないのです。

そのため、事件の性質に関わらず、逮捕後にできるだけ早い段階で専門の弁護士に来てもらいたい場合は、私選弁護人に依頼することが推奨されます。

また、弁護士も人間ですから、被疑者との相性もあります。

人間的に合わない相手に弁護してもらうよりも、こちらの話をしっかりと聞き、豊富な経験と知識をもとに的確なアドバイスをしてくれる弁護士に依頼したいというのは、多くの人が考えることでしょう。

加えて、逮捕後の早い段階で支援してくれるのは大きなメリットです。

特に刑事事件においては、取調べの早い段階から弁護してもらうことが、無罪を勝ち取ったり、勾留を回避するために重要ですから、連絡してすぐに来てくれる私選弁護士の連絡先を知っておくことをおすすめします。

川越市の場合は、取調べの行われる川越警察署に来てくれる弁護士や弁護士事務所の連絡先を知っておくとよいでしょう。

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