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生理がらみのジョークは100%セクハラ!他の言い方をさがそう

生理のことを言われても嫌がらない女性もいないことはありませんが、少数派です。
大多数の女性は、嫌悪感を持つか、うんざりするか、返答に困っています。

特に職場では、冗談でも「生理」という言葉が入っていると冗談とは思ってもらえませんので、相手のことを心配しての発言なら他の言葉で表現するのが無難です。

セクハラはセクシャルハラスメントの略で、性的な嫌がらせを意味します。
セクハラの行為者がどのようなつもりで発言・行動したとしても、相手が不快に感じたらセクハラです。職場や学校だけではなくパートナーとの間にもセクハラはあります。

参考

セクハラになり得る言動の一例

https://www.jinji.go.jp/sekuhara/1homu.html(人事院ホームページ)

たとえジョークでも「生理」はセクハラ

男性は軽いジョークのつもりでも、女性は「生理」という言葉が入っていると「この人何を言いたいのかな」と疑ってしまい、とても冗談とは思ってもらえません。

例えば「生理痛はつらいでしょうね。あ、もうあがっちゃいましたか。」と言ったとしましょう。
言っている本人は冗談で「生理」と言いたかっただけかもしれませんが、言われた方はまったくおもしろくないし、セクハラとしか思えないでしょう。

たとえば、生理に関するセクハラは次のようなタイプがあります。
いずれも生理という言葉を使えば冗談ぽく聞こえると思っているふしがあるようです。

何でも生理にむすびつける

体調が悪いから早退を申し出た女性に対して「生理なのかな?生理くらいで帰らないでほしいなあ」など、体調が悪いと言っているだけなのに生理と決めつけています。

「顔がむくんでいるね、生理?」

「生理中って情緒不安定になるんだっけ?」

「〇〇さんは生理中だから、小食になっています」

なども同様です。

職務上の注意なのに「生理」と言いたがる

ぼんやりしていたり、仕事に身が入っていない様子を注意するときに、

「眠そうだね、生理中?」

「生理中でもミスは許されないよ」

などと言うのは「職務上の注意」に「嫌がらせ」を付け加えたセクハラです。

生理の症状は人それぞれ

生理だから眠くなるや、生理だからイライラする等は決めつけです。
生理の症状は人によって大きく異なりますし、重い人もいれば軽くすむ人もいます。

本当に生理が辛い人に対しては生理とは言わずに

「辛そうだね、大丈夫?」

「何かできることある?」

など、思いやりが伝わる言葉を選ぶようにしましょう。

生理セクハラをする男性の特徴

生理のことを言いたがる男性によくある特徴は次の3点です。

  • 共感力に欠ける
    相手はおもしろいと思っていないのに、自分の発言に一人で悦に入っているような、空気を読めないタイプの男性です。
  • 根っこに男尊女卑の考えがある
    古い考え方なので一応否定するものの、心の奥では女性を見下している男性です。
  • 自分はこだわらない性格だと勘違いしている
    自分のことを「生理のような微妙な話題でもさらりと話せる、さばけた性格」と思っている男性です。

中高年男性にセクハラ行為が多いのは

戦後の一時期、男女平等の考え方がひろまる段階で「生理は自然なことで恥じるべきではない」、「生理は女性特有の現象だけれど、隠したりせずに堂々と話すべき」という考えが普及しました。

それを取り違えて、生理についても軽く冗談のように口にできる男性がもののわかった大人だと理解する人もいたようで、そういった人はそもそも生理発言がセクハラになるとは思っていません。

女性同士でも生理発言はセクハラになりうる

セクハラ発言は男性から女性にむかって言われるとは限りません。女性同士の会話でもセクハラになることがあります。

女性の上司から部下へのパワハラ

女性上司が担当のローテーションを組んだり外回りの日程を決めるために、部下に「生理周期を教えて」と言ったとします。

部下にしてみれば「いきなり何?」と思うでしょう。このときに

「体調が悪くなる時期がわかれば教えて。シフトを調整できるかもしれないから」

のように、すこしだけ丁寧に言えば部下も素直に応えられるでしょう。目的を示す、直接的な言い方をさけるというのは大事な気配りです。

女性の同僚同士の会話

女性から女性へのセクハラ発言が多いのは、例えば下記のような会話や陰口です。

  • 「次の生理はいつごろ?」と本人に聞く
  • 「あの人今日は生理だから使えなくて…」とまわりに話す

この程度なら女性同士なのだから大丈夫と思っている女性が多いようですが、セクハラは嫌がらせを受けた方が不快に思ったらセクハラです。

男性の前で生理の話をするのは逆セクハラになる

生理の話は一方的に女性が被害者と思われがちですが、男性が被害者になることもあります。

たとえば、女性の多い職場で開け放して着替えていたり、大声で生理の話をしていたりすることがあります。男性にも聞こえる状況ならば、女性から男性への逆セクハラになることも考えられます。

また、休憩時間に話題が生理に変わったとしたら、その場にいた男性は一緒に話に参加するべきか、なにげなく立ち去るべきか迷うのではないでしょうか。

女性だからといってセクハラにならないとは限らないので、注意が必要です。

生理セクハラは犯罪となることも

セクハラを直接罰する法律はありませんが、セクハラ行為者と事業主は以下の責任を負います。

セクハラ行為者の責任

セクハラの結果、人の名誉を傷つけたり侮辱したりした場合は名誉棄損罪や侮辱罪にあたる可能性があります。
生理にかかわるセクハラ発言も同様です。

さらに民事上の不法行為にあたるので、慰謝料・損害賠償責任を追及されることもあります。

刑法
(名誉毀損)
第230条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
(侮辱)
第231条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

事業主の義務

社内で起こったセクハラには事業主にも責任があります。
厚生労働大臣の指針により、事業主がセクハラ防止のために講ずべき措置項目が定められています。

  • どういうことがセクハラにあたるのか、および行為者への対処方針を明確に打ち出して周知する
  • 相談窓口の設置
  • セクハラが起こったときは、迅速かつ正確に対応する
  • 被害者への配慮を実行する
  • 再発防止の措置をする

などです。

これらの義務を怠った事業主は、損害賠償や慰謝料を請求されるおそれがあります。

参考

厚生労働省のパンフレット
https://www.jinji.go.jp/sekuhara/1homu.html

生理発言のセクハラ問題は弁護士に相談を

生理については言及しないのが一番良いのですが、どうしても言わなくてはならないときは次の2点に注意しましょう。

  • 直接的な言い方をしない(他の言い方を考える)
  • 話の目的を明確にする

うっかり「生理」と言ってしまってセクハラの責任を追及されてしまった方は、法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士はプロなので、相手方や会社との交渉を冷静に進められます。
また、当事者同士が直接会わなくて済むということもメリットです。弁護士は依頼人に寄り添って問題解決に尽力します。

セクハラの被害をうけたときの対処法については下記の記事をご覧ください。

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