いまや、子どもから年配の方までみんなが知っているメルカリ。
家の中の不用品を売っておこづかいを稼いだり、もう売っていないと思っていた希少品が手に入ったり、メルカリは誰でも手軽に参加できるフリマアプリです。
しかし誰でも参加できるからこそトラブルも発生します。
こんなとき、つい「わざとかもしれない」と相手を疑ってしまいがちですが、誠意を持って対応しましょう。
商品破損のトラブルは購入者・出品者どちらの立場でも起こりうる問題です。
購入者と出品者両方の立場から、対処法を考えてみましょう。
メルカリで購入した商品が破損していた:購入者の対処
購入した商品が破損していた、または、告知されていないキズがあったときに、購入者はどのように対処したらよいでしょう。
返品・返金を交渉するなら
まずは、出品者に対して破損していた旨を知らせましょう。もともと破損していたのか、搬送時に破損したのかわからないので、細かい状況を知らせます。
できれば梱包状態の画像と破損部分の画像を見てもらいます。画像は高額出品として掲載できるようです。
その際に注意するべきことは、丁寧な言葉使いをすることです。「金返せ!」などと乱暴な言い方をすると、恐喝と思われたり、悪意ある購入者がゴネていると受け取られかねません。
キズの原因が出品者の梱包ミスだったとわかれば、キャンセル等で決着が付くでしょう。あくまで丁寧に根気強くやり取りする必要があります。
キズが搬送の際についたものなら、メルカリ便を使用していれば保険が適用される可能性があるので、メルカリ事務局に問い合わせましょう。
保険が出れば出品者には代金が入り、購入者には代金が返却されます。
キャンセルの手順やメルカリ事務局への相談方法は「メルカリガイド」を参照してください。
話がまとまらない・相手がうそをついている
返品・返金となると出品者は自分の住所・氏名を購入者に知らせなくてはならないので、嫌がる人もいます。
自分に落ち度はないのに購入者がクレームをつけてきたと主張するかもしれません。
話がまとまらないときや、出品者から返事がない、出品者の対応が不誠実、というときは、メルカリ事務局に相談しましょう。
おそらく取引はキャンセルになり返金されることになります。
全額ではなく一部返金となるかもしれませんが、それ以上の追及は難しいでしょう。
たとえ、警察に被害届を出しても、被害が一件だけでは対応してもらえないことが多いようです。
法律では事業者に対してはクーリングオフ(8日以内なら無条件でキャンセルできるシステム)など厳しい義務を課していたりしますが、それはプロの悪徳業者から消費者を守るという目的があるからです。
メルカリなどフリマアプリの個人対個人の取引には適用されませんので、フリマアプリを利用するには、ある程度のリスクは覚悟しておくほうが良いかもしれません。
もし、被害額があまりにも大きいときは、弁護士に相談するのがおすすめです。
メルカリに出品した商品が破損していたとクレームが来た:出品者の対処
しっかり梱包して発送したのに、購入者から「商品が破損していた」という連絡があったらどうしたらよいでしょう。
購入者の中には、出品者が住所・氏名を知られるのを嫌がって「返品不要」と言ってくるのを待っている悪意のユーザーもいます。
キャンセルするべき?
購入者とやりとりして梱包状態や破損状況を詳しく聞きます。
この場合も丁寧な言葉使いに徹するようにしましょう。誠意を疑われると不利になるからです。
できれば、どのような梱包状態で届いたか、破損状態はどの程度かわかる画像を提供してもらいましょう。
搬送時の破損と思われる場合はメルカリ事務局に連絡し、メルカリ便を使用しているなら保険を適用してもらいます。
メルカリ事務局への相談方法は「メルカリガイド」を参照してください。
返品してもらうためには住所・氏名を知らせなくてはなりませんので、知らせてよい相手かどうか充分に考えて決めてください。
信用できないと判断したときは、「返品不要」とするのもやむをえません。
話がまとまらない・相手がわざと破損させた
悪意の購入者は、破損していなくても「破損していた」と主張して、返金を迫ってきます。
話をまとめるどころか、ちぐはぐな返答ではぐらかしながら、身勝手な要求をしてきます。出品者が根負けするのを待っているわけです。
さらには、「警察に通報する」など脅し文句を言い立てたりします。
しかし、きちんと梱包して送ったことが明らかなら、それ以上かかわらないようにするのが賢明でしょう。
警察に通報されたとしても、警察は民間のトラブルには介入しません。脅し文句に対して言い返すのは相手の思うつぼです。
購入者から「返品したい」と言ってきても、悪意の相手に住所・氏名を教えるのは危険です。応じる必要はないでしょう。わざと破損させて返品してくる可能性もあります。
メルカリ事務局に相談すれば、保険で解決してくれる場合もあります。また、満足のいく解決ではなかったとしても、受け入れるのが得策です。
それ以上かかわるのは時間の無駄であり精神的な負担が増すばかりだからです。
それでも、あまりにも損害額が大きいときは、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士の無料相談を活用する
メルカリなどのフリマアプリでは、見えない相手と取引することになるので、相手の実績や評価をチェックするのはもちろんですが、チェックしても防げないトラブルもあります。
誰でも参加できて相手が見えないとなると、悪意の相手や詐欺・恐喝まがいのトラブルもあります。
運悪く悪意の相手に遭遇してしまったら、上記の対処を試みたあとはなるべくかかわらないのがよいでしょう。
金額が大きいときは弁護士に依頼して、自分で直接交渉するのは避けましょう。二次的な被害を防ぐためにもとても大事なことです。
二次的な被害の例
- 住所を知られてストーカーされる
- 悪意の風評を流される
- 精神的に病んでしまう
弁護士に相談するメリット
危険な相手と直接交渉しなくてすむ
弁護士が代理人となって相手方と交渉します。当事者同士だと感情的になってしまって、さらに深刻なトラブルに発展しかねません。
法的な手段に訴えることができる
刑事事件であれば警察署に告訴状を提出したり、民事の損害賠償請求であれば裁判所に出頭したり、弁護士が法的なプロセスを代行してくれます。
相手側に本気度を伝えることができる
まじめに対応しないような相手でも弁護士から内容証明郵便を受け取ると、次は訴訟かもと考えるので、まじめに対応せざるをえなくなります。
いつ、いかなる内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかということを郵便局が証明する制度です。これによって、受取人は「知らなかった」と言えなくなります。
消費者生活センターや消費者ホットラインなどでも法律相談を受け付けていますが、事業者と消費者のトラブルが主です。
個人レベルのトラブルではあまり有益な相談ができないかもしれません。その点、弁護士なら相談者の側に立った親身なアドバイスをしてもらえます。
「初回相談無料」のサービスを行っている法律事務所は多いので、お近くの事務所を覗いてみるのもよいでしょう。
川越周辺なら、夜間対応も受け付けている「S&Nパートナーズ法律会計事務所」へお問い合わせください。初回相談は30分無料でお受けしています。
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