交通事故

交通事故の被害にあったら?弁護士に相談するメリットと費用

投稿日:2019年7月23日 更新日:

交通事故

身近に起こる事件・事故のなかで、もっとも遭遇する可能性が高いのは交通事故でしょう。

当然、一生のうちに一度も事故に遭わずに済む人も多いですが、特に日常的に車を運転する人ならば、常に事故の危険性があることは覚えておく必要があります。相手のあることですから、いつ、どんなタイミングで事故に巻き込まれてしまうかわかりません。

万が一のために、被害に遭ってしまった場合の適切な対応について知っておくことが重要です。

そこで本記事では、交通事故の被害に遭った場合にすべき対応と、早急に弁護士に依頼することによるメリットについて説明するとともに、実際に弁護士に依頼する際の費用の目安や、知っておくべき弁護士特約について解説します。

交通事故に遭った場合の賠償と弁護士への依頼

交通事故の被害者になってしまった場合、多くの人が考えるのは警察に連絡することと、そして怪我などの被害が出ているときは「相手方に怪我の治療費を払ってもらえるのか」ということではないでしょうか?

ほとんどの人は交通事故に遭うと警察に連絡するため、その後の手続きについては駆けつけた警察官の指示に従うことになりますが、特に怪我などがなかった場合などは、それ以降の手続きが面倒だという理由から、その場で加害者側と話し合って事件を終わらせてしまうケースが実は少なくありません。

こちらに怪我などの実害はなかったのだから、警察に連絡して取調べなどに時間をとられるよりも、さっさとトラブルを終わらせたいと考える人が多いのが実態で、たとえ被害者の立場でも、その場で加害者と話をして事故そのものを「なかったこと」にして済ませる人も多くいるのです。

しかし、事故で怪我を負わされてしまった場合などは、病院などで治療を行う必要があるため、相応の費用がかかることになります。そのため、加害者側に怪我の治療費や、事故のせいで仕事などを休んでしまった場合の補償をしてもらいたいと思うのは普通のことでしょう。

それでは、交通事故で怪我を負わされてしまった場合に、加害者に請求する損害賠償は具体的にどういう仕組みになっているのでしょうか?

多くの人は事故に遭った経験がないため、賠償金にはどんな種類があるのかを知らないため、まずはそれを押えておく必要があります。

交通事故の賠償金の内容

一口に賠償金といっても、実はさまざまな種類があります。多くの人は賠償金と聞くと慰謝料を思い浮かべますが、実際は賠償金のひとつの項目でしかありません。実際は交通事故の場合の賠償金の内訳は次のようになっています。

  • 治療費:怪我の治療にかかった費用。
  • 慰謝料:交通事故の被害による精神的苦痛に対する損害賠償金。
  • 通院交通費:通院にかかった交通費。
  • 休業損害:通院や入院で仕事を休業せざるを得なかった場合に生じた損害。
  • 物損:事故によって壊されたモノを修理したり、買い直したりするための費用。

このように、賠償金にも内訳があり、大きく分けて怪我の治療にかかった費用と入院・通院のための交通費、そして慰謝料に分類され、さらに慰謝料に関しては次の3種類があります。

  1. 入通院慰謝料:交通事故で負傷した際に認められる慰謝料。入院あるいは通院による治療を受けた期間に応じて支払われる。原則として被害者が怪我を負えば発生するので障害慰謝料ともいわれる。
  2. 後遺障害慰謝料:交通事故の影響で後遺障害が残ってしまった場合に支払われる慰謝料。治療を受けても障害が残ってしまったことに対する身体的・精神的障害に対して支払われるもので、後遺障害認定を受ける必要がある。
  3. 死亡慰謝料:被害者が不幸にも死亡してしまった場合に被害者側に支払われる慰謝料。原則として被害者の家族に対して支払われる。当然、慰謝料のなかでも特に高額になる傾向がある。

このように、事故の被害状況によって請求できる慰謝料や賠償金が変わってきますが、注意しなければならないのは、慰謝料の請求ができるのは人身事故のみとなっている点です。いわゆる物損事故の場合は慰謝料請求はできず、壊されたモノの買い替え費用や修理費用のみ請求できることになります。

交通事故と示談交渉

交通事故に遭ってしまった場合、加害者に対して慰謝料を含めた賠償請求が可能になりますが、基本的に示談交渉を通じて具体的な賠償額が決まることになります。示談とは事件や事故の加害者と被害者の双方の話し合いによって事件を解決することをいい、広い意味では和解と同じ意味になります。

たとえば、病院での治療費や慰謝料、通院交通費などを含めて「○○万円を支払う」という示談契約を加害者側と結び、約束した期日までに支払ってもらうことになるわけです。

示談について、詳しくは以下の記事で説明していますので、こちらを参考にしてください。

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なお、交通事故が起きても被害者側に特に怪我がなかった場合など、警察が介入する前に当事者同士がすぐ話し合って「何事もなかったことにする」ケースが多いことを説明しましたが、これも当事者同士の合意ですから一種の示談と考えることができます。

また、軽い怪我の場合でも、被害者によっては賠償請求をしない旨を加害者に伝え、そのまま事件を終わらせてしまうことが多いのが実態のようです。

その理由としては、正式に賠償請求するということになれば、改めて加害者側と示談交渉をすることになり、治療費や慰謝料を細かく算出する必要があるので、その手間をわずらわしいと感じる人が多いためと推測されます。

当然、加害者側は道路交通法違反などによる相応の刑罰が科されることになりますが、民事上の争いに関しては、面倒な話になる前にさっさと終わらせたいと感じる被害者が多いわけです。

個人で示談交渉をする場合の問題点

示談交渉一方、事故で大きな怪我を負ってしまった場合などは、当然ながら相手方に賠償請求するためにしっかりと示談交渉をしたいと考える被害者がほとんどです。

しかし、これまで説明してきたような損害賠償の内訳や一般的な相場について知らなければ、自分がどれぐらい賠償額を請求する権利があるのかがわからず、適正な賠償額を請求できずに終わってしまうケースもあります。

さらに交通事故の場合、交渉相手が加害者本人ではなく保険会社になる可能性が高く、さまざまな理由をつけて賠償額を安く抑えられてしまう可能性もあるので注意が必要です。

保険会社は日常的に交通事故の当事者と交渉を行っているため、損害賠償に関する基本的な知識がなければ、相手側に有利な一方的な交渉で終わってしまうことも少なくありません。

特に保険会社は、被害者に支払う賠償額を安く抑えることができればそれだけ自分達の得になりますから、交渉を通じて何とか支払額を安く済ませようとしてくるケースが多いのです。

示談交渉は弁護士に依頼するのがベスト

そこで、適正な損害賠償請求をするために重要なのが、交通事故の被害に遭ったらすぐに弁護士に相談することです。

弁護士ならば事故の状況や被害者の怪我の状態などを過去の類似事件と比較することで、賠償額の相場を導き出すことができるため、それをもとに相手方と対等に示談交渉を進めることができます。

以下では、交通事故に遭った際にすぐ弁護士に相談するメリットについて解説します。

交通事故の処理を弁護士に相談するメリットとタイミング

まず交通事故に遭ってしまった場合、その時点ですぐに弁護士に連絡して相談するのがベストです。対応が早ければ早いほど、その後の交渉を有利に進めることができます。保険会社が交渉を持ちかけてきた場合でも、まずは弁護士に相談し、弁護士を通じて交渉してもらいましょう。

交通事故の処理やその後の示談交渉を弁護士に依頼する具体的なメリットとしては、以下の点が挙げられます。

加害者側との面倒なやりとりを任せられる

これまで説明してきたように、たとえ交通事故の被害者になっても、相手方に賠償を請求することなく終わらせてしまう人が少なくないのが実態で、その理由の多くが「時間を掛けて相手方と交渉するのが面倒」というものです。

事実、示談交渉は何度も加害者やその保険会社とやりとりする必要があるため、被害の程度が軽く、日々の仕事や生活に忙しい人などは「そんなことに構っていられない」と感じることが多いようです。

また、交通事故をはじめて経験する人がほとんどのため、具体的にどう交渉してよいのかわからないというのもあります。

そこで交渉の一切を弁護士に委任することで、時間のかかる交渉をすべて任せて治療に専念したり、日々の仕事に集中することができるようになります。さらに交渉のプロである弁護士に依頼することで、相手方に都合よく示談が進んでいるのではないかといった不安からも解放されます。

賠償額を増やせる可能性がある

示談交渉を弁護士に任せることで、支払ってもらう慰謝料を含む賠償額を増やせる可能性があります。

交通事故における慰謝料の算出基準には以下の3つがあり、どれを選択するかによって具体的な金額に違いが出てきます。

  1. 自賠責基準:自賠責保険が被害者に支払う保険金の算出に使っている基準。もともと国が定めた基準で、非常に機械的に算出されるのが特徴。
  2. 任意保険基準:任意保険が独自に設定している賠償基準。保険会社によって算出方法に違いがある。
  3. 裁判基準(弁護士基準):これまでの類似の交通事故の判例や法的な研究によって設定された基準。裁判所が判決を出すときにも用いられる。法的根拠をもった正当な賠償金算定基準といえる。

交渉相手が保険会社の場合、先に説明したように、何とか被害者に支払う金額を抑えようとさまざまな方法を使ってきます。その方が保険会社の利益になるからです。したがって、保険会社はこれらの基準のうち、自分達の基準(任意保険基準)で慰謝料を含む賠償額を計算して示談金を提示してくることが多いです。

そのため、個人で保険会社と交渉すると、提示された示談金額を正当な基準で計算されたものだと思って了承してしまう可能性があり、結果的に相場よりも安くなってしまうケースがあるのです。事実、任意保険基準で提示される補償額は、裁判基準に比べるとかなり低めの金額になります。

ですが、示談交渉を弁護士に依頼することで、裁判基準での正当な賠償金額を請求してもらえるので、結果的に支払ってもらう賠償額を増やすことができます。場合によっては、最終的な賠償額が1.5~2倍近くになるケースもあります。

その理由は、弁護士と保険会社が交渉して決裂した場合、最終的に裁判で争うことになりますが、そうなると、賠償額は強制的に裁判基準(弁護士基準)で計算されることになるからです。

保険会社としても、裁判費用を余計に負担するよりも、賠償額を増額してでもすぐに示談を終わらせた方がよいので、交渉に弁護士が出てきた場合は大人しく裁判基準での賠償額で合意する可能性が高いのです。

また、交渉が決裂して裁判になった場合でも、裁判所には弁護士が代わりに出廷するので、被害者本人が行かなければならないケースはほとんどありません。被害者は面倒な交渉ごとはすべて弁護士に任せて日常生活を送ることができます。

交通事故の対応を弁護士に任せる場合の費用と弁護士特約について

このように、事故後の対応を弁護士に任せることで、被害者は安心して元の生活に戻ることができるようになります。

ただし、多くの人が弁護士に依頼する際に不安になるのは、事故後の交渉などを依頼した場合に「弁護士費用はいくらかかるのか?」ということでしょう。ここでは交通事故の処理を弁護士に相談した場合にかかる費用とその相場について簡単に説明します。

交通事故における弁護士費用の相場と計算方法

まず、事件や事故の処理を弁護士に相談する場合にかかる費用の種類としては以下のものがあります。

  • 相談料:弁護士に相談するのにかかる費用。30分5000円程度が目安だが、初回の相談は無料で請け負ってくれる弁護士や弁護士事務所もある。
  • 着手金:事件や事故の処理を依頼する場合に発生する費用。依頼者が最終的に得る利益(交通事故の場合は賠償金)の8~10%程度が目安。ただし、交通事故の場合は着手金がかからないケースも多い。
  • 報酬金:事件や事故、トラブルが解決した際に弁護士に支払う費用。基本的に成功報酬で、最終的に依頼者が得た利益の金額を基準に計算される。交通事故の場合の目安としては、被害者が得た賠償金の10~18%程度だが、依頼する弁護士によって違いがある。

他にも、弁護士が相手方との示談交渉の場に向かうための交通費や弁護士の時間を拘束することに対する費用(日当)などがかかりますが、交通事故の場合は、ひとまずこれらの費用を押えておけばよいでしょう。

より詳細な弁護士費用の内訳と相場については以下の記事で説明しています。ぜひ参考にしてください。

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弁護士特約とは、交通事故に遭ってしまった場合にかかる弁護士費用の一部を保険で補償してくれる制度であり、自動車保険に入る際に任意で加入することができます。

最大で300万円までは弁護士にかかる費用負担がゼロになるため、いざというときに役に立つ保険です。被害者本人が入っていなくても、同居している親族や両親が加入している任意保険の弁護士特約が使えるケースもあります。

交通事故にかかる弁護士費用が300万円を超えるケースは非常に稀であるため、もし弁護士特約が使える場合は、実質負担ゼロですべての交渉を弁護士に任せられるので、経済的にも精神的にも楽になることは間違いないでしょう。

一方、弁護士特約が使えない場合には、上記で説明した弁護士費用を支払う必要が出てきますが、実際にどれぐらいの費用がかかるのかは弁護士や弁護士事務所によって違ってきますから、事前によく確認するようにしてください。

なお、相談料については初回相談無料の弁護士事務所を選択することで費用を安く抑えることも可能です。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

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「費用倒れ」になるケースもある

最後に、弁護士費用の「費用倒れ」について解説しておきます。

「費用倒れ」とは弁護士に相談することで回収できる見込み金額と弁護士費用を比較し、後者の方が高くなってしまうことをいいます。つまり、損害賠償などで回収できる金額よりも弁護士費用の方が高くついてしまうため、結果的に相談者が損をしてしまうケースです。

弁護士は相談の段階で費用倒れになると判断した場合、依頼を断ることが多いです。

これはあくまでも相談者に損をさせないためという弁護士の配慮ですが、人によってはどうしても加害者側を訴えたいと考える人も少なくありません。ですが、それでも弁護士が断るのは相談者の利益を考えてのことですから、その場合は冷静に自分の利益になるかどうかを考える必要があります。

とはいえ、費用倒れになりそうな場合でも、相談の時点で解決に向けたアドバイスはしてもらえますから、その知識を活用して解決を目指しましょう。

なお、弁護士特約を利用できる場合は、弁護士費用は保険から支払われることになるため、費用倒れになる可能性はまずありません。積極的に弁護士に依頼するとよいでしょう。

交通事故の被害に遭ったらすぐに弁護士に相談しよう

交通事故の被害者になった場合の対応と請求できる賠償金の内訳、そして事故の処理を弁護士に依頼するメリットについて解説しました。自動車事故の場合、ほとんどの人が任意保険に入っていますから、加害者本人ではなく保険会社が交渉の相手となります。

そのため、自分だけで示談交渉を進めようとすると、どうしてもこちらに不利な契約で納得させられてしまうリスクが高いです。

そうならないためにも、事故に遭ったらすぐに弁護士に相談して代わりに交渉してもらいましょう。それによって対等な交渉ができ、請求できる賠償金も増額できる可能性が高いです。

なお、弁護士にかかる費用については依頼する弁護士や弁護士事務所によって違っているため、事前にいくらぐらいかかるのかをしっかりと確認するようにしましょう。弁護士を選ぶ際には、初回の相談を無料で請け負ってくれる弁護士事務所がおすすめです。

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