昨今、SNSやインターネットの掲示板で「闇バイト」が簡単に見つかるようになり、若者や主婦層を中心に、知らぬうちに犯罪へと加担してしまうケースが増えています。
政府や警察庁も闇バイトの深刻さを認識し、緊急対策プランの作成や注意喚起を強化しているのが現状です。
犯罪行為に巻き込まれないためには、闇バイトに関する知識をしっかりと持ち、安易に手を出さないことが大切です。
本記事では、巧妙化する闇バイトの特徴や見分け方、うっかり応募してしまった場合の対処法について詳しく解説します。
闇バイトとは?SNSに潜む闇バイトの特徴と見分け方
闇バイトとは、違法行為を含む仕事を実行するために、高額報酬を提示するなどして人を募集するアルバイトを指します。
仕事内容を直前まではっきりと明かさず、「簡単に稼げる」「即日払い」などの魅力的な言葉を用い、SNSなどで応募者を誘うことが特徴です。
SNSは手軽にバイトを探せる便利なツールですが、利便性を悪用して闇バイトの求人を紛れ込ませるケースが増えています。
以下では、SNSに潜む闇バイトの特徴と見分けるポイントについて解説します。
「簡単に稼げる」などの甘い誘い文句
闇バイトの求人には、「簡単に稼げる」「誰でもできる高収入」といった、魅力的な言葉が並びます。
しかし、こうしたバイトは大抵、仕事内容が不明確で、実際には違法行為に加担するリスクが高い闇バイトの可能性が高いです。
特に「即日払い」「現金手渡し」といった、即座に現金が手に入るとアピールする内容には警戒しましょう。
仕事内容が曖昧にも関わらず高額な報酬
仕事内容が明記されておらず、「現地調査」や「荷物の受け取りだけ」など、簡単な作業で高額な報酬を得られるといった求人には注意が必要です。
こうしたバイトは、実際に業務が始まってから犯罪行為を指示するケースが多く、応募者を断れない状況に追い込む手口として利用されています。
仕事内容が曖昧にも関わらず、高額な報酬が提示されていたら危険信号です。
連絡先がSNSアカウント・匿名性の高いツール
闇バイトは、連絡先をSNSアカウントや、匿名性の高い連絡ツール(TelegramやSignalなど)に限定していることが多いです。
また、連絡用の電話番号が050や070から始まるものや、特定のSNSでのみやりとりを希望するケースもあります。
これらは警察などからの追跡を逃れるための手段で、闇バイトの可能性が非常に高いです。
安全な求人であれば、正式な連絡先や企業情報などが明確に記載されているはずなので、応募時には確認を怠らないようにしましょう。
一般的な求人サイトにも紛れている闇バイトの例
闇バイトの募集はSNSだけでなく、一般的な求人サイトにも紛れ込んでいることがあります。
違法な内容を含む募集は、巧妙な言葉で隠されていることが多く、見分けがつきにくいため、以下のような怪しい特徴に注意しましょう。
仕事内容の詳細が記載されていない
求人広告において、仕事内容が「簡単な運搬」や「軽作業」などのように、具体的な仕事内容が提示されていない場合、闇バイトの可能性があります。
不明確な表現の裏には、現金やキャッシュカードの受け取り・違法物の運搬などが含まれているケースも少なくありません。
また、応募後に「詳細は連絡時に説明」として、SNSやメッセージアプリに誘導される場合もあり、連絡手段の匿名性を利用して犯罪に巻き込む手口がよく見られます。
報酬が極端に高い
一般的なアルバイトに比べ、異常に高い報酬が設定されている求人は要注意です。
「日給10万円」や「1時間で数万円」といったバイトは、簡単な作業で稼げるように見えても、実際にはリスクの高い業務、犯罪行為が含まれることも多くなっています。
「楽をして稼ぎたい」という人の心理を逆手に取った、悪質な募集方法の1つです。
闇バイト特有の隠語
闇バイトの募集には、特有の隠語が使われることがあります。
例えば、受け渡しバイトの場合、「UD」といって「受け子=U」や、「出し子=D」などと記載されていることがあります。
また、自宅などに押し入って財産を奪う行為を「叩き」などと表現することもあります。
このような隠語を目にした場合は、闇バイトの可能性が極めて高いため応募しないようにしましょう。
もし闇バイトに応募してしまったら?対処法
闇バイトに応募してしまった場合、すぐに対応することが大切です。危険を避けるための対処法を以下にまとめました。
怪しいと感じたらすぐに断る
応募したバイトが怪しいと感じた場合、躊躇せずにすぐ断りましょう。
違法な求人は、犯罪グループに個人情報が伝わってしまうリスクがあるため、可能な限り早い段階で関係を断つことが大切です。
「仕事内容が不明確」「極端に高い報酬」「怪しい隠語」といった条件が含まれるバイトは、迷わず応募を取り下げてください。
万が一の場合は警察に相談を
すでに闇バイトに応募してしまい、引き返せない状況に感じた場合は、すぐに警察に相談しましょう。
警察相談ダイヤル「#9110」や最寄りの警察署で、現在の状況を伝えることが重要です。
警察庁も、闇バイトから抜け出したいと感じている人に対し、「勇気を持って相談してほしい」と呼びかけており、保護する姿勢を示しています。
少しでも自身が犯罪に巻き込まれそうだと感じたら、早めに警察に連絡しましょう。
闇バイトに関連して被害が生じたら弁護士へ
闇バイトは、「簡単に稼げる」「高額報酬」などの甘い誘い文句でSNSや求人サイトに巧妙に紛れ込んでおり、匿名性が高い連絡手段を使うなどの特徴があります。
万が一応募してしまった場合は、早めに警察や信頼できる人に相談し、自身の身を守りましょう。
なお、闇バイトによって金銭的被害などが生じた場合は、弁護士への相談が有効です。
警察は犯罪行為の取り締まりは行いますが、被害者の損害回復までサポートしてくれません。
損害を取り戻すための交渉や法的手続きを進めたい場合は、弁護士への相談がおすすめです。
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