金銭トラブル

スマホゲームやアプリ…子供の課金トラブルにどう対応する?

2019年8月21日

スマホで遊ぶ子供

最近では子供がスマートフォン(=スマホ)を所持することが一般的になっており、小学生でも日常的にスマホゲームやアプリを利用しています。

子供のゲーム自体を禁止している親もいるようですが、多くの人は「ゲームぐらいなら問題ない」と考えているのではないでしょうか?

しかしほとんどのスマホゲームには課金要素があり、端末からお金を払ってゲーム内のアイテムなどを購入できるシステムになっています。そのため、知らず知らずのうちに子供が課金をしすぎてしまい、結果として数十万円もの高額請求がされた例が少なくありません(※1)。

「自分の子供なら問題ない。安心だ」と思っている人もいるかもしれませんが、日常的にスマホを使っている子供をもつ親ならば、突然そういったトラブルに巻き込まれる可能性は十分あります。

万が一に備えて、子供の課金トラブルの実態と有効な対策について知っておきましょう。

子供の課金トラブルの実態

冒頭で説明したように、子供がスマホを利用するなかで課金を繰り返し、その結果、高額な請求をされてしまうトラブルが後を絶ちません。

特に未成年の子供の場合、スマホ内での買い物やゲーム、アプリ内の課金については、保護者である親のクレジットカードを利用しているケースがほとんどです。

そこで子供がゲームに夢中になるあまり、大量の課金アイテムを購入し、身に覚えのない高額のカード請求が来て驚いたという人が増えています。

後日、クレジットカード会社やゲームアプリを提供している企業に問い合わせて、はじめて「子供が自分のカードで高額課金をしている」という事実がわかるわけです。
高額請求

ゲーム内課金とゲームソフトの購入はまったく違う

日頃、スマホのゲームやアプリ、オンラインゲームなどに馴染みのない人にとっては、そもそも「ゲーム内課金(アプリ内課金)」がどういうものなのかを知らないことは少なくありません。

ほとんどのスマホゲームやスマホアプリは、端末にダウンロードすること自体は無料というものが多いです。一部、税込540円といったふうに、ゲーム(アプリ)自体の購入にお金がかかるものもありますが、現在の主流は「ゲーム自体は無料で遊べる」というのが基本になっています。

そういったゲームが何でお金をとっているかといえば、ゲーム内で使える良いアイテムや装備、あるいは強いキャラクターを手に入れるための「ガチャ」だったりします。

ソーシャルゲームにおける「ガチャ」とは、アイテム課金方法の通称で、いわゆる「ガチャポン」を引く感覚でゲーム内のキャラクターやアイテムを引き当てるやり方です。

初回は無料でも2回目以降は有料のものがほとんどで、たとえば「○○円の課金で10回ガチャが引ける」といった要領で課金させるゲームが多いです。

オンラインゲームやスマホゲームが登場する以前は、ゲームといえばソフトを購入して遊ぶものであり、一度ソフトを購入すれば、その後は無料で遊び続けられるのが普通でした。

しかし、インターネットを介したゲームが発展するにつれて、ガチャをはじめとしたゲーム内課金が浸透しはじめ、今ではほとんどのオンラインゲームやアプリでゲーム内課金が当たり前になっています。

知恵袋にも子供のゲーム課金についての質問や相談が多い

このように、日常的に子供が遊ぶようなスマホゲームでも、今ではいたるところで課金要素があるため、未成年者の高額課金が問題になるケースが増えているのです。

親としては「月に1000~2000円程度の課金なら問題ない」と思っていても、ゲームに夢中になった子供は、強いアイテムやキャラクターが欲しくて次々と課金してしまい、気づいてみれば総課金額が数万円~数十万円になってしまったケースも珍しくなくなっています。

ヤフー知恵袋などを確認してみても、毎月数千円分の買い物しかしていなかったクレジットカードに、突然、70万円もの高額請求が来て困っているといった相談が少なくありません。そして、その多くは子供のゲーム課金が原因で、何とか返金してもらえないかという内容なのです。

また、日本オンラインゲーム協会のホームページにも、子供のスマホによる課金トラブルに関して警鐘を鳴らすページが設けられています。ゲーム協会としても、昨今の子供による課金トラブルの増加を問題視していることがわかります(※2)。

「買い物をしている」という感覚がない子供も多い

すでに説明したように、近年のスマホゲームをはじめとするオンラインゲームは、ダウンロードやゲームプレイ自体は無料というものが多いです。

しかし実際には、無料でプレイ可能なのは一定の範囲のみで、あらゆる操作やアイテムの使用などが無料というゲームはほぼありません。

それでもゲームの売り文句は「無料でプレイできる」となっているため、プレイする子供は無料の感覚で課金してしまい、そもそも「買い物をしているんだ」という感覚がないケースが少なくありません。

場合によっては、それが有料であることを知らずに課金したり、操作ミスで課金してしまうこともあります。

ゲームによっては、たった2~3タッチ程度で課金が完了してしまうものもありますから、親としては「ゲームは基本的にお金がかかるもの」であることや、課金のシステムについてしっかりと教えておく必要があります。
ゲーム内課金ガチャ

子供が勝手に大量課金をしてしまった場合に返金してもらえる?

それでは、子供が勝手にゲームやアプリで大量課金してしまった場合、返金はしてもらえるのでしょうか?

結論をいえば、返金してもらえるケースと、してもらえないケースがあり、クレジットカード会社やゲーム・アプリを提供している運営会社によっても違いがあるようです。

課金を取り消せるケースと取り消せないケース

課金を取り消せるケースとしては、子供が親のクレジットカードを勝手に使って課金をしていた場合があります。たとえば、親のカードを無断で持ち出してゲームアカウントの登録を行い、そこでアイテム課金などをしていたケースです。

それに加えて、課金額が未成年者が一般的に支払える金額を大きく超えていた場合に、返金が認められることが多いようです。

そもそも民法には、未成年者が契約を行う場合は両親の同意を得る必要があり、同意を得ずに行った契約については取り消しができるという規定があります(民法5条ほか)。つまり、子供が親の同意を得ずに課金を行った分については、その金額が大きければ取り消しができる場合があるのです。

ただし、多くのスマホゲームでは、登録の際にプレイヤーの年齢確認が行われており、一定の年齢未満の場合には、課金額に上限が設けられていたり、ゲームプレイ自体ができないこともあります。

もし子供が自分の年齢を偽って(成人だと嘘をついて)ゲーム登録をしていた場合、親の同意を得ずに課金した分についても、原則として取り消しができません。

なぜなら、未成年者が成人であると嘘をついて売買行為を行っていた場合には、それを取り消すことができないという趣旨の規定もあるからです(民法21条)。

したがって、子供が「自分は成人だ」と偽ってゲーム登録をして課金を行った場合、その行為の取り消しはできず、親に無断で使っていたクレジットカードの支払い義務についても、法定代理人である親が支払うことになってしまうのです。
高額な課金の支払い

課金の取り消し方法

このように、子供の大量課金は取り消しができる場合とできない場合があり、返金についての対応はカード会社やゲーム会社によってまちまちなのが実態です。

さらに現在は、ほとんどのゲームやアプリで年齢認証が導入されているため、知らず知らずのうちに子供が課金していたとしても、取り消しができないケースが多いことは覚えておきましょう。

それでも、ゲーム会社と交渉するなどして返金に成功した例はありますから、子供の大量課金が発覚した場合には、以下の方法で取り消しを打診してみましょう。

①クレジットカード会社に相談

子供の大量課金がわかったら、まず素早くクレジットカード会社に連絡して、取り消しができないか確認してみましょう。課金後すぐならば対応してもらえるかもしれません。

しかし、クレジットカード会社では取り消しや減額に応じてくれないことも多く、たとえ契約者本人ではなく子供が使った場合でも、家族間で使い回したとみなされて支払いを求められるケースがほとんどです。

ただし、課金額があまりにも大きく、返済が困難だと思われるような場合には、その部分だけ取り消してくれることもあるようですから、まずは相談してみましょう。

②ゲーム(アプリ)提供会社に相談

クレジットカード会社で駄目な場合は、ゲーム(アプリ)の提供会社に連絡し、課金の取り消しができないか打診してみましょう。実はこのパターンがもっとも取り消しや返金ができる可能性が高いです。

ほとんどのゲームには運営会社への問い合わせフォームが記載されていますから、そこに子供が自分のカードを使って課金したことを報告し、返金や減額が可能かどうかを聞いてみてください。課金日時を明記するとよりスムーズです。

人によっては慌ててゲーム自体をアンインストールしてしまうケースもありますが、そうすると課金したプレイヤーのアカウントやIDがわからなくなってしまい、返金されなくなってしまう可能性があります。そのため、ゲーム会社から指示されるまではアカウントはそのままにしておきましょう。

③消費者センターに相談

カード会社やゲーム会社に連絡するとともに、消費者センターにも相談するとよいでしょう。消費者センターはゲームを含む消費生活全般に関する問い合わせや相談にのってくれる組織で、局番なしの「188」で窓口につながります。

子供が20歳以上と嘘をついてゲーム内課金をしていたケースでも、消費者センターからゲーム会社に打診したことで、最終的に取り消しに応じてくれた例もあります。

すでに説明したように、たとえ未成年者でも「成人だ」と嘘をついて課金行為をした場合には、親の同意をもらっていなくても取り消しができないことが多いです。

しかし、どういう状況であれば「嘘をついた」といえるのかの判断基準はあいまいで、ゲーム会社によって判断が変わってくるのが実態のようです。そのため、子供が嘘をついていたからとあきらめずに、消費者センターなども利用しつつ返金してもらえるように努力することをおすすめします。

困ったら弁護士に相談も視野に入れる

本来は取り消しができるはずなのに、カード会社やゲーム会社が取り消しや返金に応じてくれないという場合は、弁護士に相談してみるのも有効です。

上で説明したように、未成年者が親に無断でクレジットカードを使った場合、その金額が大きく、かつ相手方に「成人だ」などと嘘をついていなければ、未成年者本人か親の求めによって契約を取り消すことができるのが原則です。

しかし、それでも相手方が取り消しや返金に応じてくれるとは限りませんから、その場合は弁護士に相談してみましょう。弁護士に取り消しを求めてもらうことで、スムーズに返金してもらえるケースは少なくありません。

当然、弁護士に依頼すると費用がかかりますが、あまりに課金額が大きい場合は、弁護士費用を負担しても確実に返金してもらった方がよいケースは少なくありません。

なお、どうしても弁護士費用が心配という方は、初回のみ無料で相談に乗ってくれる弁護士や弁護士事務所を利用するとよいでしょう。弁護士の無料相談についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

また、失敗しない弁護士の選び方についても、こちらの記事で説明していますので、ぜひ参考にしてください。

大量課金を防止するには?子供の課金対策や利用制限を徹底しよう

子供が大量課金してしまった場合の対応について説明してきましたが、最後に子供の課金対策や防止策について説明しておきます。

もっとも重要なのは、自分の作ったクレジットカードはしっかりと管理し、子供が勝手に使えるような状況にしないことです。

カード自体は自分が保管していても、子供がカード番号や有効期限などを知っている場合、その情報でゲーム登録をしてしまう可能性もあります。カード情報は自分だけで管理し、家族であっても教えないなど、徹底した管理が大事です。

また、スマホにカード情報を登録している場合は、子供にスマホを貸さないようにすべきです。端末にカード情報が登録されていると、ゲームに限らず簡単にカード決済で買い物ができてしまいます。

人によっては「ウチの子なら安心」だと思っていることもありますが、その結果、子供が大量課金してしまった例はたくさんあります。基本的に子供は何をするかわからないと考え、日常的に遊んでいるゲームに関しても、しっかりと目を光らせておくことが重要です。
スマホゲームにはまる子供

子供の課金トラブルを避けるために

子供のスマホゲームやアプリでの課金トラブルの実態と、具体的な対策について解説してきました。

課金トラブルを防ぐためには、自分のカードやカード情報を徹底的に管理することがもっとも重要です。子供が無断で課金できないようにしたり、日常的に遊んでいるゲームのアカウント情報がどうなっているのかをしっかりとチェックしておきましょう。

ゲームによっては、カード決済が簡単にできないように独自のパスワードを設定できることもあるので、そういったセキュリティや利用制限を上手く使いながら必要な対策をとっておきましょう。

また、子供に課金ゲームのシステムについて、しっかりと教えておくことも忘れてはいけません。

そして万が一、子供が大量課金してしまった場合には、すぐにカード会社やゲーム会社に連絡して、取り消しができないか確認してください。対応が遅れればそれだけ返金の可能性が低くなってしまいますから、消費者センターへの相談も含めて、できるだけ早く対応することが大事です。

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